小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

市民の図書館

4月23日は「子ども読書の日」。その日の朝日新聞天声人語」には4月10日に逝去された前川恒雄さんのことが書かれていました。1930年生まれ、初代日野市立図書館長、日野市助役、そして滋賀県立図書館長などを歴任されて、その滋賀県は今や図書館先進県。図書館関係者の中では図書館運営の新しい方向を示された方として有名ですが、その記事を切り抜いて届けてくれた友人は、石川県出身のこんな立派な方がいらしたなんて!とびっくりしていました。

小さな図書館の開館準備に追われていた当時、石川県立図書館の表館長さんが私たちに薦めてくださった本は、前川さんの『市民の図書館』・・・公共図書館の基本的機能は、資料を求めるあらゆる人々に、資料を提供することである。資料に対する要求にこたえるだけでなく、資料に対する要求をたかめ、ひろめるために活動する。利用者の求める資料は原則としてどのようなものでも提供する…。そして、もう一冊は『公立図書館の任務と目標 解説』・・・主権者である住民に対して、公立図書館がどのような任務を果たすべきなのか…。

それまで日本語教師(外国人の方に日本語を教える)の仕事に携わっていた私にとって、その2冊は、公共図書館とは、館長の仕事とは、について知り、考えを深めるバイブルとなりました。

 ところで、コロナの非常時にその日野市立図書館はどうしていたのだろうか?

これこそ図書館!と目をみはったのは《館長の本箱<図書館員の本箱》!

初回は4月22日、前川さんを偲んで『移動図書館ひまわり号』、それからお薦めの読みたくなるような一冊が毎日紹介され、連載最終回は6月2日『図書館戦争』。
そのうえ、こんなステキな調査のお知らせ!です。

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【読書調査】

皆様にとっての「本や読書」、または 「図書館」への思いをお聞かせください

このたび、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、図書館は長期の臨時休館をいたしました。この間、市民の皆様から様々な声をいただき、今だからこそ、皆様にとっての「本や読書」、または「図書館」への思いをお聞かせいただける機会になると考えました。貸出の際、調査用紙をお渡しさせていただきます。本の返却時などにお寄せいただければ幸いです。(返却用ブックポストへ入れていただくこともできます)
また、図書館ホームページからも回答が可能です。後日、「図書館報ひろば」や図書館ホームページにてご報告させていただきます。

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やりますねぇ!!言葉もあったかいですねぇ。さすが日野市の図書館。


多摩市立図書館は、自宅にいながら博物館、美術館の所蔵品を見ることのできるサイトや無料で読むことのできる図書を公開しているサイトを集めています。

おや、群馬県立図書館も青空文庫。「おうち時間お楽しみサイト紹介~ウチでのこづち」!なかなかおしゃれです。

県内では、市民からの要望に応えて羽咋市立図書館の「ドライブスルー」方式での貸出し(5月8日:北陸中日新聞)もいいですねぇ。

きっと、がんばっている図書館がまだまだたくさんあるのでしょう。このところ、ちょっと滅入っていた私でしたが、図書館員たちの素敵な仕事に触れることができたおかげで、また元気復活。

こんな図書館があるよ~と自慢したくなるような図書館の話がありましたら、ぜひお知らせください。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。