小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

『図書館戦争』

6月22日のブログに書いてくださったモモリンさんのコメントは『図書館戦争』(有川浩/角川文庫)のことでした。一週間前、シリーズまとめて6冊を届けてくださったので、気合を入れて話題のその本を読み始めたけれど、図書館で戦争!?のあまりの奇想天外が私には理解不能、ついていけそうにもないと思った、けれど「図書館の自由に関する宣言」が離脱を許してくれず、、、戻っては読みを繰り返しているうちに、とうとうラブストーリーにはまってしまった。民主主義を支える図書館の存在をみごとに描き出している本でもあった。図書館員へのエールの本でもあった。

図書館の自由に関する宣言
1、図書館は資料収集の自由を有する
2、図書館は資料提供の自由を有する
3、図書館は利用者の秘密を守る
4、図書館はすべての不当な検閲に反対する
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。

…この物語は「こんな世の中あり得ねえだろ」と笑っていただいて何ぼの本です。
この設定を笑い飛ばせる世の中でこそ気楽に読んでいただける本です。
ところが、うっかり気を抜いていると恐い法案や条例が通過しそうになったり、
なかなかに油断ならない世の中になりつつあるようです。…

本のあとがきで、作者が危惧していた社会が現実になろうとしている。。。そんな恐ろしい、今日の新聞ニュースでした。

―「民主派の著書 閲覧停止」「香港図書館 国安法受け検閲」―
中国政府が香港の行政や司法に介入する「香港国家安全維持法(国安法)」の施行を受け、香港の公立図書館が民主活動家らの著作の閲覧、貸し出しを停止したと香港紙「リンゴ日報」が報じている。図書館側の説明によると、書籍の内容について国安法上の問題があるかどうか検閲中だという。黄之鋒氏は、国安法が言論統制の道具になっていると批判、日本の小説『図書館戦争』のようなことが起きていると訴えているという。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。