小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「竹内浩三の青春」

竹内浩三(たけうちこうぞう)!~~いつだったか、その名を耳にしたことがあった。
けれどその時は、それ以上深く知ろうとはせずに過ぎてしまった。
ひとやすみに、たまたまテレビをつけた今朝のNHKBSPカフェ。

23歳という若さで戦死した詩人、竹内浩三の詩や日記をもとに、戦時下の彼の青春をみつめるドキュメンタリー番組(2007年初放映)だった。再現ドラマで竹内役を演じているのは柄本佑さん。彼が朗読する「冬に死す」「鈍走記」「メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト」「ぼくもいくさに征くのだけれど」「骨のうたう」「三ツ星さん」・・純真な、明るい、心やさしい、切ない、正直な詩…どんな状況におかれても、自分の居場所を見つけて生きようとする浩三さんがいた。

入隊する弟を送り出すとき、誇りさえ持った。悲しむ気持ちもなかった。その先どうなるのか想像すらしなかったと述懐する姉のこうさん。
大日本國防婦人會のタスキをかけた女性たちの多くがそうだったように。

宮沢賢治の分厚い本がくりぬかれ、その中に隠されていた手帳には「コノマズシイ記録ヲ ワガヤサシキ姉にオクル  KO・KOZO」と書き込まれていた。一兵卒の浩三さんが見つからないように隠れて、一日も欠かさず書き続けた2冊の手帳は、弟の分身、生死を超えた心の記録だと、こうさんは一生だいじに抱きしめている。

「日本語は正確に発音しよう。白ければシロイと。
xxは、xの豪華版である。xxしなくても、xxはできる。」
これは「鈍走記」の中の一部。草稿では伏字は明らかにされている。

浩三さんの柔和なくったくのない笑顔の写真を見て、彼の詩がもっと読みたくて、あぁ、そうだ!と思いついた「青空文庫」。53篇の詩が掲載されていた。

7月14日(火)0:45~2:30に再放送!!

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。