小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

昆虫館のバトル

「白山と兵庫の昆虫館”飼育バトル”」「チョウ羽化時間ぴったり調整を」
の新聞の見出しに思わず眼を留めた。記事によれば、

 二つの昆虫館が、オオゴマダラのさなぎを保管する温度や湿度を微調整して
 成長する速度を調整し、前日に羽化間近の5個を選び、制限時間内に羽化できる
 数を競い、1匹につき10点を加点して勝敗を決めるという”蝶の羽化の技競う”。
 15日正午に合わせて、インターネットの「ユーチューブ」で勝負の行方を配信。
 「羽化時間調整バトル」を盛り上げるために、SNSの ツイッターでも近況を
 報告。どちらも、負けるわけにはいかないと意気込んでいて、両昆虫館の
 ユニークな掛け合いが話題を呼んでいる。

とのことだった。

「新型コロナの渦中でも、昆虫に親しんでもらえる催しを行おう」との発案らしい。
館員たちのなんとか状況を打破したいという取り組みは理解できるし、
このバトルを面白いと思う人たちもいるかもしれないし、、、たしかに、さまざまな
考え方があろうとは思うのだけれど、私はどうしても強い違和感を感じてしまう。
こういうことが、はたして昆虫への親近感を増すことにつながるだろうかと。
技術を競うことの方向が違うのではないかと。

早朝の小さな図書館で、オオゴマダラの羽化を見守った20年前のできごと、
生命の神秘に感動した思い出が懐かしく蘇る。
(8月31日、9月3日のブログにあります)

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。