小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「えほんのへや」の光景

総面積357㎡、図書館と呼ぶにはあまりに小さな図書館だった。

 開架書架室(118.9)+児童のへや(19.5)+郷土資料室(18.6)
 +書庫(15.3)+事務・作業室(75.5)+男子更衣室(8.1)
 +女子更衣室(11.4)+湯沸室(11.4)+風除室(7.5)
 +その他(70.9)
 {男子トイレ(11.4)+女子トイレ(9.6)+廊下(49.9)}

既に7月24日のブログで触れていることだが、
「郷土資料室」を「えほんのへや」に改修するという大決断をした。
立派な机や椅子のかわりに、組み合わせのきくスツールを置いて、
親子でゆっくり過ごせるように環境を整えた。
棚の奥行きが浅くて、絵本はかなり乱雑に凸凹にはみ出していたが、
それがかえってよかった。子どもたちには取り出しやすかったし、
絵本のカラフルな表紙が子どもたちにアピールしているようだった。
子どもたちの手が届かない上段の棚には、『母の友』や絵本の紹介本、
子育て関係の本などを並べた。

書棚のない方の壁は、季節に合わせ、イベントに合わせ、模様替えをした。
本物の鯉のぼりを調達して壁いっぱいに泳がせたり、海の中だったり、
紫陽花、紅葉、クリスマスツリー…いつも、スタッフたちの創意工夫があった。

青いスツールでお子さんに優しく絵本を読んであげているお母さん、
半円形の赤いスツールに仲良く坐って、夢中で絵本を読んでいる姉妹、
子どもたちを見守るお父さん、、、
廊下のドアの窓ガラスを通して見えたこんな光景が、今も目に浮かぶ。

お話会やクリスマスのイベント、新年かるた会、折り紙教室、英会話教室
たった18.6㎡だけれど、大活躍した「えほんのへや」だった。

(そしてその翌年、11.4㎡の「みんなのへや」が生まれた!)

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。