本の整理をしている時、柳家小三治さんの『もひとつ ま・く・ら』を見つけた。「まくら」は落語のイントロにあたる、本題に入る前の小噺である。
「まくらの小三治」と言われるそうで、ご本人は「本題に自信がないので…ぐずぐずごまかしのためにやりだした」とおっしゃるが、あの小沢昭一さんをして「師匠!いい本をありがとう!こりゃ、話芸、話術の教則本でもあるなぁ」と言わしめている。
眠る前の読書タイムに、小三治さんの「まくら」をひとつ、ふたつ、、、《パンダ死す!!円生も》《宇宙は膨張している》《餅つき大会》、、、そのオモシロさにやめられなくなって、とうとう一晩で一気読みしてしまった。そして、もう一冊の『ま・く・ら』を図書館で見つけた。《ニューヨークひとり歩き》《めりけん留学奮闘記》《玉子かけ御飯》、、、傑作の《駐車場物語》はもう可笑しすぎてたまらない。
《蛍》もいい。「日本列島ここが真ん中」(1998年10月に終了するまで約24年間続いた地元MROラジオ人気番組)で、永六輔さんたちと回った時の落語会での光景、大先生たちに添削されてズタズタにされて原形をとどめぬほどになったという愉快な俳句の噺。
俳句と言えば、録画してまで見ている夏井いつきさんのプレバトだが、
俳句でも健闘していた立川志らくさんの「グッとラック」が終了した。
フランスの政治家にちなんで命名されたという「志らく」、
歯に衣着せぬ言いたい放題の名言に加えて、人情味があって、
もやもや感をすっきりさせてもらえた番組だった。
番組最後の挨拶も志らくさんらしかった。