小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「みんなのへや」から羽ばたいて~

小さな図書館専属!の「絵本クラブ」の評判は日増しに広まって、幼稚園や学校からも派遣?依頼が図書館に舞い込むようになった。

二年経った時、存分に図書館外でも活動していただけるよう、新しくグループを結成することをお勧めして、おはなしグループ「金のがちょう」が誕生!次々に人々が「金のがちょう」に繋がっていくというグリム童話にちなんだ名前だそうだ。館内では「図書館絵本クラブ」、出かけるときは「金のがちょう」となって自由に羽ばたいて~~~

あれから20年以上経った。メンバーの入れ替わりもあったと思うが、「絵本クラブ」さんも「金のがちょう」さんも共に健在、子どもたちのためのすてきな活動を続けてくださっている。

8年前には、「絵本クラブ」創立時からのメンバーが《おはなし・おはなしの会》を始められた。細川律子さん(はまなす文庫)の語りの世界にひきよせられ、語るたのしさにめざめた山田さん、松本さん、能沢さんの三人が世話人。「語ってみませんか、聞いてみませんか」と呼びかけて、俱利伽羅塾などの施設を会場に「おはなし会」を開催。本が並べられ、季節の草花が飾られ、「おはなしのろうそく」に灯がともる。てあそび、わらべうた、詩の朗読などもあり、2月は練習会、秋には本番。語る人、聞く人の15、6人ほど、年2回のペースで続けられている。いつも招待状を届けてくださるので、感謝しながら、おはなしの世界に引き込まれながら、私はもっぱら聞き役で楽しませていただいている。

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1999年『図書館だより夏号』のクラブ紹介コーナー第一号は「絵本クラブ」さん。
22年前のみなさんの自筆!の希望の言葉たちに再会した。

☆絵本を一人だけで楽しむのはもったいない。仲間がいたらいいなぁ~。津幡町の図書館の中に「絵本クラブ」がスタートしました。二年経って、おはなしグループ「金のがちょう」が誕生。これもセンス・オブ・ワンダーの一つかな。「本」と「人」と「おはなし」に出会う、すばらしい空間です。

☆「絵本のじかん」が始まり、深く絵本と関わることになって、私自身が絵本の楽しさ、豊かさを知りました。来てくださった親子さんといっしょに遊ぶ穏やかな時間と空間は今の私の宝物です。

☆図書館大好き。絵本やお話、人との出会いも大好きです。仲間に入れて頂いて、とても幸せな時間をみんなで共有して活動しています。

☆誰かに本を読んでもらったり、おはなししてもらったりする楽しい体験をたくさん積み重ねてほしいと思います。そしてその楽しみは決して子どもたちだけのものではありません。

☆図書館の「みんなのへや」はちっちゃなへやですが、出会いが生まれるすてきな場所です。きてくれたあの子も、この子も、そしてお母さんも、今日のお話楽しかったかな?と思いつつ、これからも”えほんのじかん”をすてきなひとときにしたいと思っています。

☆気がつくともう丸二年、たまごだった私もカラから少しずつでてきたよ。これからもモリモリ食べて、みんなといっしょに大きくなりたいな。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。