小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

三人のお客さま

『ひと言・人・こと』カレンダーは小さな図書館の貴重な記録!

そして、私の記憶の拠りどころでもある。『ひと言・人・こと』では尽くせなかった19年前のできごとを、この機会に記しておきたい。

あれは2002年3月7日の午後だった。
県立図書館の岸本衆志館長さんの案内で、文科省から三人の方が来館された。
視察の連絡を受けたのは、前日だったか、当日の朝だったか?
文科省の主たる目的は某大学訪問だったが、その後の短い時間を利用して、図書館視察が組み込まれたとのことだった。県からのFAXには、視察候補先として県庁の近隣の比較的活発ないくつかの図書館名も挙げられていたが、

・ホームページ開設、県立図書館インターネット横断検索システムに参加。
・県内では最も多彩な図書館活動を展開し、地域住民の利用・支持も多い。
・現施設も狭いスペースを大変有効に使っている。
・3月議会には、図書館等の複合施設の建設計画が提出される。

などの理由で、小さな図書館が選ばれたようであった。
また、そのFAX資料には津幡の図書館の特色が紹介されていた。

・図書館は「バリアフリー」「出会いの場」と考え、本を媒介に展示、読書会、出会いの夕べ、ほか様々な出会いの場を地域住民に提供、地域コミュニティの核となっている。
・図書の貸出・予約を積極的に推進、県内公共図書館ネットワークを最大限に利用して資料提供に努めている。
河北郡図書館協議会では定期的な職員研修・交流を推進している。
・国立石川工業高等専門学校図書館と連携、相互協力を推進している。

 

いただいた名刺には文部科学省生涯学習政策局社会教育課の課長補佐、事務官、、、。
初めて中央からのお客様をお迎えするということなので、急いで役場の上司に知らせたが、対応を一任されることとなった。

有名なお隣のお茶室のお庭を自慢しながら、小さな「みんなのへや」で長机を囲み、お座布団を並べ、質問をお受けしたり、日頃の図書館活動についての報告をしたり、図書館への想いを話したり、、、かれこれ1時間近く。岸本館長さんは終始にこにこフォローしてくださり、三人のお客さまは熱心に耳を傾けてくださった。

 

こちらで用意した資料は4枚。

①2001年11月13日の《県図書館大会》でパネラーとして発表した「利用者と共にある図書館サービス」の資料
②1997年からの「出会いの夕べ」一覧
③読書会「人生・本・談」が真柄教育振興財団の助成を受けて3月23日に開催する高田宏さんの特別講演会のちらし
④2002年1月10日発行の『津幡の学童保育』への寄稿文《あなたも!「センス・オブ・ワンダー」の仲間たち》

 

最後に、ある方が「きっと、良いことがありますよ!」とにっこりおっしゃった。
良いことって?なにかな??

今、振り返ってみると~~全国表彰のことかな?新図書館のことかな?いまだもって私にはわからないけれど、きっといいことがあったはず。

絵本や昔話、手話、読書会、、、作業室になったり、会議室になったり、応接室になったり、大活躍してくれた「みんなのへや」の思い出。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。