フォークダンス君まで廻るかそれだけが
気掛かりだった遠き日のあり (三重・川越)藤井恵子
中日歌壇に投稿されていた一首に心を捉えられました。
私たちの青春の一ページとみごとに重なるからでしょうか。
* * *
フォークダンスといえば、
20年も前の忘れられない夏の思い出があります。
1999年、韓国で開催された「第3回日韓スポーツ交流」に
夫婦で参加した私たちを、キムさん一家が応援に来てくれました。
県研修生のキムさんに、私は日本語を教えたことがあったのです。
「もしよかったら、来年の第10回記念大会に参加しませんか?」
町のテニス協会長だった夫の誘いで、その翌年、
「北陸三県市町村対抗テニストーナメント/つばたYOU遊オープン大会」に
はるばる韓国から、仲良しテニス仲間の四人が来日しました。
日本語がわかるのはキムさんだけでしたが、
16チーム約150人、国際親善大会となっておおいに盛り上がり、
なごやかに表彰式も終わった、その時、
秘かに準備してあったサプライズイベント発表!!!!!
コートに集合していた人たちは、
突如、これからフォークダンスと知らされて、
びっくり仰天、尻込みしていましたが、
ダンス指導のベテラン、一丸靖子先生の号令で
あっという間に二重の大きな輪が広がった。
初めは、コロブチカだったか、、、
オクラホマミキサーだったか、、、
そして、、、坂本九ちゃんの《ジェンカ》
♪レッツキッス ほほよせて~~~
二人から、五人、十人、、、
列は四方八方に、広がって、伸びて、
やがてひとつに繋がっていった。
樹々の緑に囲まれたテニスコートで
夕陽を浴びて繰り広げられた
フォークダンス。
年齢も、言葉の壁をも超えて、
とびっきりの笑顔がはじけた。
「あなたと遊ぼう」の由来のとおり、
「YOU遊オープン」の名にふさわしい、
テニス&フォークダンスの交流だった。
我が家で三泊した最後の夜、
お酒を酌み交わしながら、
男たちはぽろぽろ泣いた・・・
* * *
日本のみなさんへといただいた
【KOREA 晋州市 2000.8.27】と記された
ファヘル(韓国のお面)のキーホルダーは、
今も、私のテニスバッグにぶらさがっています。