気象予報の通り、昨日は雪が激しく降りしきる日。
相互貸借で借り受けた本の期限がきてしまって、雪の中を出かけました。
もっとじっくり読んでいたいけれど、相互貸借本の延長は望めません。
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『雪国のスズメ』(佐野昌男/精文堂新社/1991.4)
1974年刊の新装・復刊 サイズ19㎝、236P
50年も前に書かれた、一見地味な本…
どうしてこんなにも心動かされるのでしょう。
わくわくするのでしょう。
「…大の男がたかだかスズメのために時間と金のほとんどを費やし、13年もの間、しつように追い続けてきたものは何か…」と著者は語りかけます。教師の傍ら、豪雪地帯の山奥の集落に通い続け、スズメの生態を根気よく観察し、数をかぞえ、丹念に記録し、夢中に調査する姿に心打たれます。スズメ愛に満ちたひたむきな情熱がひたひたと伝わってきます。
自然破壊について、深く懸念されている言葉にも共鳴しました。
「最近、いままで人間がたやすくはいって行けなかった奥地にまで、安易に山を切り崩して車道を通し、大勢の人間を送り込んでいます。しかしその必要はないとわたしは思います」「人びとの感激を大切にする以上に、奥地には手をふれず、厳重にその自然を保護していくことのほうが大切だと思っています」
zukunashitosanさんのご紹介のおかげで、いつまでも心に残る本に出逢えました。
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県内では、加賀市、能美市、輪島市、そして今回貸してくださった羽咋市の四館のみが所蔵しています。書庫に眠っていた本を表舞台に引っぱり出す機会が生まれるのはうれしいことです。この本はかなり専門的に踏み込んだ内容もありますが、児童書として分類されているので、これまで一般の方が手にする機会は少なかったかもしれません。
(シグナスの図書館の配架計画にあたり、科学分野の書架等について、児童、大人の枠を越える「混配」を提案させていただきました。)