小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』①~⑪読了

リクエストの本を受け取りに図書館へ。
2月27日のブログ《戦争は悲劇です》で紹介した
穴水図書館蔵の『ペリリュー』(武田一義/白泉社
最後の、9、10、11巻です。

副タイトルは《楽園のゲルニカ
原案協力は平塚柾緒さん(太平洋戦争研究会)
30冊近くに上る参考文献をもとに書かれた漫画、

75年前のペリリュー島と今のウクライナの悲劇が
重なり合い、なんとしても戦争を止めなければと思う。

* * *

一万人を超える日本軍が玉砕してもなお、
終戦を知らず、一年半もの間、
隠れ潜んで生き延びた人たち
戦い続けなければならなかった人たち

なぜ、なんのために。。。

1947年4月22日、投降に応じ整列する日本兵
34人の写真が胸に迫ります。


「最終第11巻の表紙。生き残ったもの、
戦死した者たちが全員楽しそうに
南国の海を泳いでいる。素晴らしい絵だ。」
(zukunashitosanさんのブログより)

直接、確かめたいと思った絵、
本当にすばらしい表紙でした。

* * *

それにしても、、、
いくら探しても見つからなかった遺体…
吉敷くんは、いったい、どこに消えた?

島の神様に見初められて
神様のところに?

なにか大型の動物が持ち去った…?
いや、米軍の爆撃で
ジャングルの動物も死に絶えていたはず…

物語のラスト、不思議な謎は解き明かされ
全ての命は楽園の海に繋がっていることに
読者は納得させられます。

 

 

 

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