息子から立派な紫陽花の写真が届いた。
我が家のはまだまだ蕾。
その隣のヤマアジサイの「クレナイ」は
5、6年前、友人からもらった一枝。
今にも枯れそうな細い枝だけれど
可憐な花をいくつも咲かせている。
白から紅色に変化する装飾花の
艶やかさははっとするほど美しい。
梅の実はまだ青いけれど順調に大きくなっているし、
草の中から背丈が伸びたミョウガが繁っている。
ミツバもフキもヨモギも、もう一回は収穫できそう。
ドクダミはすくすく育っているけれど、
たっぷり摘んで干したから、これぐらいでもういいかな。
ああ、きれいな柿の葉!
採って押しずしを作ってみよう。
* * *
声にならないひとり言を唱えながら
家の周りを一回りしていたときでした。
思わず、息を呑んだ、、、。
今か今かと待ち続けていたものが姿を現したのです。
山茶花の垣根をひらひら、ひらひら、、、
3㎝ほどの蛾(?)が数匹飛んでいます。
白と黒のまだら模様、、、
予測した通り、あの幼虫が羽化したに
違いありません。
垣根の隅っこに生えている二本のピラカンサスに
白黒の縞模様の虫たちを見つけたのは
二週間ほど前のこと。
枝に触れると、するする糸を出してぶら下がる、
見るからに気味の悪い虫でした。
駆除と観察を兼ねてかなり捕獲しましたが、
逃れた幼虫が無事サナギになって
羽化したのでしょう。
その名は「ウメエダシャク」、
「ピラカンサス」を食草にしている蛾だと
羽化した姿からやっと判明しました。
透明のプラスチック製のテニスボールの
空き缶(飼育観察には恰好の容器です)の中で、
蛾は蛾らしく、羽を開閉しながらじっとしています。
記念写真も撮りました。
「ピラカンサス」の名前さえ思い出していれば
幼虫の正体を即座に知ることができたでしょうに、
うろ覚えのアカンサスでは分からないはずです。
謎の虫が蛾だと知って逃げ腰の夫の手で
いつの間にか「ウメエダシャク」は
ユーティリティに移してありました。
夫の麦わら帽子を捕虫編にしたなんて、、、
当分言わない方がよさそうですね。
* * *
飼育観察といえば、
子どもたちが小学生の頃、夏の科学研究で
アゲハチョウを育てたことがありました。
幼虫からサナギになる前に余分の水分を排出したり
体を固定するためにしっかり糸掛けをすることを知り、
何回糸掛けをするのか徹夜して数えたこと、神秘的な羽化、
なにもかもが懐かしい…。
あれは、お母さんの方が夢中だった~と
子どもたちは口を揃えます。
平和でした。