夫と二人だけのお正月でした。
年末から昨日までの五日間、炬燵にもぐってテレビを見たり、本を読んだり、甘いものを食べたり、自由気儘に過ごしました。クリスマステニス大会は無理だったので、新春テニス大会にはなんとか参加したいのですが、膝の調子がいまいちです。一方、夫はちらつく雪をものともせず、目標の歩数をめざして欠かさず散歩、懸命に体力保持に努めています。
そんな夫が昨日、雨風をしのいで歩けるし、新しいショッピングモールはどうかと提案してきました。人出の多いところは苦手、ウインドウショッピングにもどんどん興味が薄れている私。でも…にっこり、、、いいよ~と、すぐさま出かける準備にとりかかりました。たしかに少し歩くのはよさそうだ。それよりも、夫とドライブする機会がいつまで続くかわからない…そんな思いが増しているのが大きな理由。
その日、素直に同調してよかったなと思うようなことがありました。
~☆~☆~☆~
白山市の大きなモールを散歩したあとです。
近くにあるスーパー銭湯の露天風呂でのこと。
お母さんと女の子が入ってきました。
―肩をたたいてあげようか。
女の子がお母さんの背中にまわって、トントントン。
その様子があまりにかわいくて、、、
何歳ぐらいかなと思っていたら、一瞬目があって、
すると、女の子の人懐っこいまなざしが
ふわり会釈してきたのです。
こんなことって、初めてのこと!
少し小さな女の子も入ってきました。
わたしたち、すぐに仲良しになりました。
四年生と年長さんの姉妹でした。
―”ゆ”ってかけるよ
― じゃあ、湯に”ゆ”ってかけるかな
妹は”ゆ”らしい字をお湯に書きました。
ふたりとも名前の頭文字が【あ】で
お母さんも【あ】段でした。
ほんとは妹の名前をつけたかったんだけど。
でも、今の名前も気に入っているよとお姉ちゃん。
― ねぇ、『あかいくつ』ってしってる?
― うん、知ってる、知ってる
それから、妹の【あ】ちゃんの
じょうずなお話が始まりました。
お姉ちゃんの【あ】ちゃんが補足します。
私の知っている『赤い靴』では、
踊り疲れた少女はとうとう両足首を切断してもらうけれど
姉妹の話には最後までそんな怖い場面は出てきません。
本ではなくて、YouTubeで見たと知り、
今どきはその手があるんだと内心驚きました。
にこにこ聴いていたお母さんが
― お父さんが待ってるからね、そろそろ、、、
時おりすっ~と吹き込む風がきもちいい露天風呂。
家族以外に、今年初めて会話した母子たち。
たぶん、もう会うこともない私たちでした。
三人のファーストネームを
新年の手帳に記録しました。
昨年はライトブルー、
今年はあたたかなサーモンピンクの手帳です。
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皆さま、今年もどうぞよろしくお願いします。