小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

漆原宏さんのライフワーク

《『ひと言・人・こと』復活!》
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2020/05/11/161624

これまでにも書きましたが、「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた小さな図書館、その後半の2001年3月31日~2005年4月30日までの4年と一ヵ月。そこから発信していた別サイトの日々の記録『ひと言・人・こと』を再現すること!

それがブログを開設した一番の目的です。

最小限の訂正、加筆で、『小さな図書館のものがたり』ブログに移す作業です。カレンダー形式の『ひと言・人・こと』をたどってくださった方はお気づきでしょうが、もともとタイトルのつけようのない日誌にどうにかタイトルをつけ、今日現在、2003年2月27日まで進んでいます。

当初は作業に熱中するあまり、一日で一ヵ月分進んだことも何度となくありました。20年も前のわけのわからない大量のブログが送信され、読者になってくださった方はさぞご迷惑、申し訳なかったと気づいたのは後になってからのこと。このところは心してペースダウンしています。

ところが、存分にテニスを楽しんだこの一年の終盤で予期せぬ膝の故障に見舞われ、この先、いつまでも元気でいられるという保証はないのだから、もう少し作業スピードをあげなくては目標が達せられない…せめて一日に2、3日分ほど…と心に決めた、その折も折でした。

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図書館写真家・漆原宏さんの奥さま、美智子さんからの寒中お見舞いのおはがきに茫然となりました。

「2022年9月15日、夫(宏)涅槃光明の世界へ旅立ちました」

 

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漆原さんとの出会いは2002年、20年前のこと。

《いい一日!!》
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2002/11/30/000000

《女神たちに乾杯!》
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2020/06/07/125254

…「感じる。図書館」今回の北陸行は、津幡が圧巻でした…

《図書館の写真家/漆原宏さんのこと》
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2021/01/30/113435

 

沖縄から北海道まで全国の公共図書館をまわって撮ったのは、建物ではなく、図書館に集う人々の生き生きした姿。寄稿文【図書館取材紀行】が掲載されている「香川県子ども文庫連絡会」の方たちのすばらしい活動を紹介し、繋げてくださったのも漆原さんでした。

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2005年、小さな図書館と共に職を辞したとき「貴重な記録、本にしませんか」「いろいろ協力できますよ」とまでおっしゃってくださったのに、ネットで公開していればそれでいいと当時は安易に考えていました。けれど、たとえどんなに大切な記録でも守ろうと思う人がいなければ、ネットから消えるのは簡単なのだということが後々身にしみてわかりました。

そもそも小さな図書館の日々の復元を思い続けたのは、漆原さんの後押しの言葉が大きな支え、、、今年もどうぞお変わりなきことを願い年賀状を差しあげて、、、

83歳で逝去された由、同封してくださった朝日新聞記事(2022.11.3)で初めて知ることとなりました。


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ネットで、福岡県糸島市にお住まいの才津原哲弘さん(元・滋賀県能登川図書館長・博物館長…)が漆原さんについて書かれた記事に逢いました。

No.96(2022.9.18)、No.97(2022.9.26)

千葉治さん、伊藤峻さん、、、小さな図書館を訪ねてくださった懐かしい方たちのお名前もありました。

そして、写真パネルのこと。
いろいろなところで、できるだけ多くの方に見てもらいたいという美智子さんの願いは、漆原さんの想いでもありましょう。40年間の温かい図書館の光景は、更に未来へのヒントをも与えてくれるのではと思います。

 

民主主義の原点とは?
図書館がめざすものとは?

誠実で愉快なお仲間たちと天から問いかけていらっしゃるような。

 

ご冥福心より祈りつつ。

 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。