小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

祝・大の里初優勝&能登に想いを寄せて

昨日は、大の里の最速初優勝!
久々に明るいニュースでした。

町の文化会館シグナス入り口の真正面に、着物姿の力士の等身大パネルが並んでいます。左にはちょん髷の優しそうな欧勝海、右側にはザンバラ髪の精悍な大の里。図書館に行くとき必ず対面することになるので、すっかり馴染みになりました。一年先輩と後輩の間柄、小学生時代は町の少年相撲教室に通っていたというふたりです。今回の優勝で、パネルも新調することになるのでしょう。

大の里の未成年への飲酒強要不祥事を知った時にはずいぶんがっかりしましたが、失敗も貴重な経験です。大きく強いからこそ常に謙虚な態度で、そのしこ名に相応しい名力士となることを期待しています。(実を言えば、私は格闘技はあまり好みではありませんが)

それにしても
「大の里」はいい名前ですね。
すっきり明快で、おおらかで、
柔和な「の」が好印象です。


話題の「父の里」、知幸さんと言葉を交わしたことがあります。2004年頃だったでしょうか。体の大きい若い父親が、小さな図書館へ私を訪ねてやってきました。息子の同級生の「なかむらともゆきくん」とすぐ分かりました。本が好きなこともその時知りました。廊下での立ち話でしたが、あの日のこと、なぜかよく覚えているのです。

 

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2週間前になります。
輪島市の藤平朝雄さんから
能登路万葉八景』の冊子とともに
能登半島地震から百十日【余話】』を
いただきました。

焦らず、無理せず、散歩や
リハビリストレッチなどの体操で
日常生活に戻れるよう
努めていらっしゃいます。

「長引く戦争こそ人類崩落の道を
たどっています」の一文もありました。

激震の体験、一次、二次の避難生活、
3週間の入院、町の被害状況等々の
詳細なレポートに加えて

これまでに各誌に発表された資料や
歌詞など、精力的にまとめられています。
84歳の藤平さんのあふれる能登愛を
胸熱くして読みました。


能登燦々」「石動山」「能登の海」は
能登に寄せる熱い想いの三歌曲。

2005年作「能登半島流し唄」は
“名所旧跡をちりばめた「宝尽くし」唄”
①~⑩番、「ソレ」の囃子言葉も入ります。
(一部紹介します)

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能登に五千の名所がござる
なぎさ千里浜 千枚田
千体地蔵 千苅田 
千畳敷は磯畳(ソレ)

・・・・・

⑤詣で初めは能登一の宮
五重の塔 妙成寺
總持寺祖院 大本山
禅の古刹は 永光寺(ソレ)

・・・・・

⑦輪島ぬし町朝市立って
曽々木 時国家 岩倉山
西海あたり 粗塩田
狼煙 半島の行きどまり(ソレ)

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能登の歴史の山路を行けば
七尾古城に石動山
天平の風 ぶなの森
能登の南は宝達山(ソレ)


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藤平さんを通して
『山下すて短歌抄』と繋がって
小さな図書館で出会ったYさんから
今年も静岡の新茶が届きました。

このブログで藤平さんの情報を知り、
また『パレスチナ民族浄化』を
図書館から借りては読んでいるとのこと。

読み進めるのが大変だが、
知っておくべきことと思って…と。

https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2024/01/09/000000
(現在、津幡の図書館でも所蔵)


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“素朴そのものの民俗資料的な
手作り味噌のような絵本”と評されて
先日、Zさんが言及してくださったのは
『あさいち』(福音館書店)の絵本。

一冊、手元に置かれたと知りました。
https://zukunashitosan0420.hatenablog.com/entry/2024/05/19/113835


ささやかな発信を心に留めてくださって
ありがとうございます。 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。