ウサギの耳が長いのは、敵から逃げるため。
眠っているときも微かな音を聞き逃さない。
ところが
ウサギの中にも変わったウサギがいる。
アマミノクロウサギ。
耳はネコほど。
爪がうんと発達している。
木に登る、穴を掘る。
生まれる赤ん坊は一匹だけ。
南向きの斜面に掘った別の穴の中に赤ん坊だけ残し
土で大きな壁をつくって、指で空気穴をつくる。
それからコケを取ってきて植え付け、草も植える。
敵に見つからないよう念には念を入れて、これで安全安心。
「でも、赤ん坊はもうおっぱい飲まなくてもいいのかい?
次の日になるとおなかがすくだろうね。
どうやっておっぱいやるだろう?」
椋鳩十さんの問いかけに、私もはたと考えた。
(参考:https://amami-tour.com/column/amamiusagi)
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そのアマミノクロウサギが生息する奄美産のタンカンをいただいた。
ほどよい甘さ、ほどよい酸味、なんともジューシー…南の島の春に感謝しながら
入っていた一枚の新聞紙を見るともなしに開くと、興味深い情報が飛び込んできた。
―「南海日日新聞」12月6日(金)文化面―
◎奄美大島いきものがたり〈87〉
「鳥獣学者にちなんだ名前/オリイコキクガシラコウモリ」
「あれは桜?トックリキワタ」
二枚の大きな写真と平城達哉さん(奄美博物館)の解説。
・「オリイ」は折居彪二郎氏にちなむ。絶滅危惧種ⅠB類
・1月ごろから結実し、春ごろには弾けていくつもの白い綿の塊がぶら下がる。
◎リレ-エッセ-つむぎ随筆21
“「ワイド節」。徳之島では老若男女みんなが知っていて歌える名曲の一つ。しかし、
曲は知っていても、曲が誕生するまでの経緯を知っている人はまだ少ない。毎年シマ唄鑑賞会で声をかけてくださる小学校で、2年前にワイド節の誕生秘話を紙芝居にした。何か変化をつけたい!と考え、参加型の紙芝居にした…”
“ワイド節は奄美大島のハンセン病療養施設に入所した徳之島出身の男性の願いを
歌にした。男性は故郷に帰ることも許されず、家族に会うことができなくなった。男性は闘牛と故郷を重ねた。大好きな闘牛をもう一度見たいという思いが背景にある…”
先月、小中学校の先生から人権週間で紙芝居を中心に話してもらえないかと
依頼された指宿さん。子どもたちは真剣なまなざしで聴いてくれたという。
一昔前までは、「島出身」と県外で言えなかった。シマ訛りで話せばいじめられた。
“…そんな時代を乗り越えて今がある。ワイド節の曲調は明るい。どんな苦しい環境も、
歌って踊って乗り越える。そんな思いも込めて紙芝居を続けたい。”
*「ワイド節」秘話について
https://www.simauta.net/column05/col4.cgi?mode=main&no=9