小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

タンポポの綿毛~その2

万太郎さん、今日はいよいよ東大へ。
常識にあてはまらない、ひたすら我が道を突き進む魅力もさることながら、毎回の植物マメ知識が面白くて、これまでになくつい朝ドラを見てしまいます。

昨日の「らんまん」にはタンポポが登場してましたね。
タンポポ花言葉は、「愛の信託」「真心の愛」「幸福」。
一方で、タンポポの綿毛は「別離」らしいのですが

星野富弘さんの「たんぽぽ」

いつだったか きみたちが
空をとんでゆくのを見たよ
風に吹かれて ただひとつのものを持って
旅する姿が うれしくてならなかったよ
人間だって どうしても
必要なものはただ ひとつ
私も
余分なものを
捨てれば
空がとべるような
気がしたよ


「希望」とか「夢」も
似合いそうな気がします。

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昨年、綿毛を育てました。
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2022/06/04/011258
タンポポの綿毛」

だいじに窓辺に飾ってあったのですが、
うっかり触ってころがって
一瞬にしてバラバラに広がってしまいました。
それでも、プラカップの中は小宇宙。
星くずいっぱいのセンス・オブ・ワンダーの世界です。

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今年は、再び、やる気満々。
畑に咲いている日本タンポポを、
数本、花瓶に入れて玄関に飾りました。

4月のちょうどその頃は雨の日続き、
タンポポたちは開閉を繰りかえすことなく
閉じたままの黄色い花びらはそのうち茶色っぽくなって…

どうなる?
このまま枯れる?

ところが、13日目、白い綿毛が姿を見せ始めたのです。
頭に茶色の冠をのっけてむくむく盛り上がってきたのです。
よくがんばりました、タンポポたち。
去年より小ぶりですけれど、真ん丸の綿毛が次々に完成です。

気づいたことがありました。
花瓶で育った綿毛も白いのですが、
戸外の綿毛たちはたとえようなく純白なのです。
直径3.5㎝、高さ10㎝の細長いガラス瓶に
縦に3つ、ちょうどいい具合に収まって
2022年と2023年がテーブルの上に並んでいます。

そして、目下、観察しているのは、ネギ坊主たち。
これがまたまた面白いのです。

 

 ⁂ ~ お知らせ ~ ⁂  

☆夕方のNHK番組「かがのとイブニング」
牧野富太郎の人生に魅せられて」に登場されたのは

92歳の濱野一郎先生!
小さな図書館でお世話になった先生。久しぶりのお姿に嬉しくて嬉しくて…。

☆早朝4時「ラジオ深夜便」を聴いたⅯさんから「素敵なひとときを過ごしました。ぜひ~」とのお知らせに、早速、「らじる☆らじる」で聴きました。絵本作家、詩人、翻訳家の石津ちひろさんのインタビューです。こころがふんわり安らぐ、ほんとにすてきな番組でした。【聴き逃し配信は、5月19日(金)午前5:00終了です】

2005年の春、九年と一ヵ月の図書館の仕事を自ら辞した私に
友人がプレゼントしてくれたのは

石津さんの『あしたのあたしはあたらしいあたし』でした。

あしたのあたしは
あたらしいあたし
あたしらしいあたし…

 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。