かつて、津幡町のおやど商店街に図書館があったのをご存じでしょうか。2005年夏に町民待望のシグナスの新図書館が開館しましたが、それまでの9年間、NTTの事務所跡を利用して開館していた小さな図書館です。2005年4月30日までの4年間、センス・オブ・ワンダーの図書館と呼ばれていたその図書館から発信していた日々の記録『ひと言・人・こと』が、いつの間にかネット上から消えてしまってとても寂しい~という声を何人もの方からうかがっていました。写真家の漆原宏さんから記録を本にしてはと勧められたこともあったのですが、ネットで広く公開しているだけで十分だと当時は安易に考えていました。しかし、どのような大切な記録も永遠に残るものではなくて、残そうと強く思う人がいなければ残らないのだと痛感しました。
ところが、探しても探しても見つからなかった記録のデータが、コロナで世界が震撼するこんな時に!奇跡的と思えるほどにひょっこり現れました。(水野スウさんの紅茶のブログ*に詳細が書かれています)ほんのひと言だけれど、図書館で生まれるすてきな出会いやさまざまなできごとを多くの方たちに知らせたい、伝えたい、と情報公開の意味も含めて発信した『ひと言・人・こと』でした。面倒な作業を一手に引き受けてくださったサポーターのおかげでようやく願いがかない公開できました。
公共施設が一斉にクローズ!拡大を防ぐ最大限の工夫をしつつも、市民の心身の健康を保つためにこんな時こそ必要とされるのは図書館ではないかと思われますが、外出自粛の折です。どうぞアーカイブ図書館の『ひと言・人・こと』http://hitokoto2005.html.xdomain.jp/ にお出かけください。
4年間では書き足りなかった「小さな図書館のものがたり」、この機会に少しずつ記憶を辿りながら書き記していこうと考えています。
* 水野スウさんの「紅茶な気持ち」の記事はこちらです。
奇跡の復活!
http://kimochi-tea.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-a86a4a.html