小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

今夜10:30~『のぞみ5歳』再放送

今日は、県シニアテニスの春季大会でした。
陽ざしもほどほど、風もなく、
絶好のテニス日和。

体のあちこちに故障も生じたりして
一人、二人と元気な先輩たちの姿が大会から消え
なんと、私たちがグループの最高齢に近づいています。

私は、無理しないように、転ばぬように、
怪我しないように、膝をかばいながら、
自分がどこまでプレーできるかを楽しむことに。

夫は全戦全勝、若い人たちに混じって準優勝の商品券。
私は二勝二敗でしたが、ラッキーにも飛び賞です。
無印良品の入浴剤です。

カモミールの香り」のお風呂に入って
リラックスして、今夜のテレビ欄を見たら!!

22時30分~NHK総合「時をかけるテレビ」
再放送を!と願っていた『のぞみ5歳』です。

https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2021/10/11/205941
ETV特集より~手さぐりの子育て日記】

急ぎお知らせします。

この三日間のこと~桜とテニスと北極星~

二週間ぶりのブログです。
(改訂作業は2003年11月11日まで進行)

https://hitokoto2020.hatenablog.com/archive/2003

 

今日は朝から雨。そろそろ見頃だったあの桜たちは?と気がかりです。

先週から始まった朝ドラ「虎に翼」、主人公のモデルは三淵嘉子さん。「日本で女性として初めて弁護士・判事・裁判所所長になった先駆者」だと初めて知って、興味津々みています。

実は私は朝ドラ派ではなかったのに、「らんまん」は録画までしました。「ブギウギ」では趣里さんの涙ぐましい熱演にエールを送り、笠置シヅ子淡谷のり子さんらの自叙伝まで読みました。これで朝ドラ卒業のはずでしたが、友人たちからの情報のおかげで「虎に翼」からも目が離せません。今日は、おせっかいおじさんの「笹寿司」がちらり耳に入って、昨日のお花見に繋がりました。

***

昨日はぽかぽかいい天気でした。
春の陽射しが嬉しいやら、草たちが一気に成長する。
このままにもしておけないし、せっせと引き抜く。
時どき腰を伸ばしながら、見廻しながら。

早朝からテニスに出かけていた夫がお昼近くに帰宅。

車から森本の北部公園の桜が見えた、
お弁当でも食べながらお花見しよう

と提案する夫はこの1月に81歳。
こんなお出かけがいつまで続くことやら
お互いに、ね~~~

この頃しきりにそう思うので、
迷うことなく、即、二つ返事です。
水筒にお茶も入れ、さっさと準備完了。

あてにしていた豪華なお花見弁当はすでに売り切れで、ちょうど二人分残っていた「笹寿司」弁当をすべり込みで手に入れて、桜の樹の下に手ごろなベンチも見つけました。

 

まだ八分咲きですが、風もなく絶好のお花見日和です。
(一昨年の花見 https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2022/04/10/123238

入学式からの帰りでしょうね。
大きなランドセルを背負たお子さんと着物姿のお母さんを撮影するお父さんの姿も何組もありました。

そうそう、幸せそうな光景はご近所でも。女の子と両親の二家族がとっても嬉しそうに入学式に向かうのが見えました。空き地に次々に家が建ち、新しい家族が引っ越してきてにぎやかになって、赤ちゃんが誕生して…もう6年になりました。


***
 
遡って、一昨日は快晴の日曜日でした。
午前中は町テニス協会の総会があり、午後は協会員の親睦ミックステニス。昨年の今頃は膝をいためていて、右足を引きずることもあったのに、テニスが楽しめるまでに回復してありがたいことです。20分交替で3試合、ペアの若者たちが元気に走り回ってくれました。

… … …

さて、その夜のことです。
八時半頃、メガネをかけて(メガネは車の運転とテニスの時だけ)、ゴミ袋を手に夜空を眺めながら収集所に。すれ違いにあいさつしたご近所さんが、二度目のゴミ袋を持って再びやってきた。4ヵ月前に、4人目のお子さんが誕生した若いお父さん、お昼に家の周りの草取りをしたんだとか。

お父さんも一緒に空を見上げました。

 --今夜は星がいっぱい見えますね。


賢治さんの「星めぐりの歌」にあるように
(~大ぐまのあしをきたに いつつのばしたところ
小ぐまのひたいのうえは そらのめぐりのめあて~)
ひしゃくを5倍伸ばしたところ・・・


 --あれは北斗七星…だから…北極星はきっと…
 ほら、あれね~だいじな星なのに目立たない、控えめな星

 

はっきりと確認したかった「心星」です。

… … …

読書会なかまのKさんのお薦めで
一気に読み終えたシリーズ本は
みをつくし料理帖』(高田郁/ハルキ文庫)
その第六巻は「心星(しんぼし)ひとつ」でした。


-控えめに淡い黄色の光を投げかける星
より明るく輝く星はほかにいくつもあるけれど、
あの星こそが天の中心となる心星
全ての星はあの心星を軸に廻っている。
北天の中ほど、豪奢な星々に囲まれて
控えめに輝く淡い黄色の星-


北極星を指しながら
源斉先生が澪さんに語った言葉が
私の胸深くに沁みました。


「悩み、苦しみ、迷うときも
己の中に潜んでいる揺るぎないもの。
これだけは譲れないというもの、
それこそが、
そのひとの生きる標となる心星でしょう」


***

書いておきたいことがいろいろあって
何から書いていいのやら整理できなくて
どんどんたまっていくばかり。
忘れないようにメモしておきます。
いづれ機会を見つけて、その時に。

*息子と私たち三人で金沢の町家体験
*ジュニアテニスの五人が志望高校に合格
*私の誕生日祝いにと、友人、子どもたちからの贈り物
*姫路で開催された大学テニス部OB会に揃って参加
*コーラス仲間たちとのお花見ランチ会
*夫の歯の治療のこと
ウクライナ、ガザ、自民党の裏金事件、リニア新幹線
*読んでいる本、新聞記事、テレビ番組 

舟を編むひとたち

“みてる。ってのは、亡くなるってこと。
満てるだった。なんて美しい。あー。
びっくりでした。”

 

先日届いた息子からのラインです。
添付されていた新聞の投書は

「伯母が満てた。98歳の天寿を全うした。かわいがってもらった。大好きだった。…」

 

高知の方言の“満てる”
なんと優しい言葉でしょうか。
あたたかい言葉でしょうか。

方言は表情豊かでおもしろい。

 

***

“からかう”は
山梨では「手を尽くす。工夫する。修理する。」
これはテレビドラマで知った方言です。

 

わかりきっていると思っても立ち止まって
言葉を疑ってみましょう、さあ、辞書を開いて…

「辞書は言葉の海を渡る舟」
「多くの人が長く安心して乗れるような舟」
「さびしさに打ちひしがれそうな旅の日々にも、心強い相棒になれるような舟」
「自由な航海をするすべてのひとのために編まれた舟」


そんな辞書を夢みる人たちのドラマ
舟を編む』(原作:三浦しをん/光文社)は
言葉を慈しむものがたり。

出演者もそれぞれに魅力的で
柴田恭兵さん演じる松本先生、最高です。

~・~・~

3月24日(日)のエピソードにも心うたれました。

天童くんが松本先生と出会ったのは小学生の頃。お菓子めあてに集会所で映画を観て、両手のない女の人が、ご飯食べたり、字を書いたり、仕事、料理、編み物、楽器までも、全てを足でこなす(きっと中村久子さんですね)、、、少数派だった少年は、マイノリティのそのままでいいんだといたく感銘し、共感した。けれど、最後に流れた主題歌には信じられない歌詞があった。

 

♪~互いに手を差し伸べ…~

 

どうせ手があってあたり前と思っている多数派のやつらが、あの人の気持ちなんてなんにも考えないで作ったんだ。悔しくて、座り込んで泣いていた。

「どうしました?」と通りかかった松本先生。
そのわけを聞いて…「辞書をひいてみませんか?」・・・「知らないままでいいんですか?私は知ってるんです。手がなくても、その人はだれかに手を指し伸べることができるんです」・・・「いいんですか?あなたが知らないままで」・・・

ようやく男の子は、松本先生から手渡された辞書で、【手】それから【差しのべる】をひいて「手を差しのべる」意味を探り当てたのでした。

「ナイフだと思った言葉が本当は花束だった。世界ってもうちょっと信じていてもいいのかな」…今や、辞書編纂部の一員となっている天童くんの思い出です。

~・~・~

新しいことを考えてやろうと、見たり、聞いたり、話したりしているとき、ぱっとヒントを得て新しい発見をする、思わぬものを偶然に発見する能力、セレンディピティ効果で、岸辺さんは紙の辞書の出版アイデアを思いつきました。

【デジタル版】+【紙の辞書】=【デジタル版】+【豪華特典】

「おまけ」でも「付録」でもない、
わくわくネーミングを見つけました。

「言葉は生き物です。生み出しましょう」
と松本先生は言います。

『てのひらごよみ』~あしたがあって夢がある 

図書館での読書会「詩をたのしむ」で
ひろこさんが紹介してくださったのは
『詩の玉手箱』(いそっぷ社/2008.4)

中原中也萩原朔太郎…著名な詩人たちの
あまり知られていない詩が51篇。
鮮やかな挿し絵は柚木沙弥郎さん。

三木卓さんの解説文と合わせ読みしながら
1月31日、101歳で
旅立たれた柚木さんを偲びながら
順にぐるぐる声を出して。


~☆~☆~

そして、もりたさんは
スウさんの『てのひらごよみ』
立風書房/1976)

数えてみたら、能登のことが11回ですって。気多大社、のと鹿島の桜駅や千枚田やら輪島の朝市、波の花…ついこの間までずっと続いていた能登の自然や風景…もりたさんの読む声が心に響きました。


本のサブタイトルは
―あしたがあって夢がある―

 

若き日のスウさんの
こちょこちょ文字と
ふんわりやさしい文章。
愉しさあふれる手描きイラスト!


☆ちなみに昨日は…漢字あそび

 魚へんに冬と書いたら〈コノシロ〉
 冬の木ならば〈ヒイラギ〉
 時は春、
 魚は〈サワラ〉木は〈ツバキ〉
 …お魚も恋をするのかな
 キッスをしたら喜んじゃうのかな。
 〈キス〉という字
 発明したの、誰かしら?


幸せのまほうがいっぱいです。
ぜひ復刊してほしいと願います。

…………………………………………

☆一昨年に書いた『てのひらごよみ』
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2022/04/16/211135

「県内では能美市図書館のみ」と紹介しましたが、
県立図書館にもあることがわかりました。

『能登が好き』は宝ものです

一ヵ月前でした。自信たっぷりに、それも即座に、「さしあげますよ~」と友人に快諾したその雑誌が消え失せてしまった。家の中にあるのは確かです。特別扱いしてだいじにしまいすぎたのか、地震で散乱した中に混じってしまったのか…なかなか見つけられません。その雑誌のことがひっかかっていて、、、このことだけではないのだけれど、心がもやもや状態です。


こんなときには『ひと言・人・こと』の改訂作業。
私のひそやかなる心の安定剤です。

ちいさな図書館の記録を復元するのは、
私の役割!とばかり
今でも、かなり気負っていますが、
同時に、記録を辿ることが
私の元気の源にもなっているんだな~って
この頃、つくづく思います。

~☆~☆~☆~

2003年10月19日のブログでは
思わぬ発見もありました。

それは、
能登の暮らしと文化を見つめる情報誌
能登が好き』のこと。

 

もしや貸出中かも?と
再読すべく、資料検索すると
なんと、、、
所蔵データゼロの不思議な表示に衝撃。

どういうこと?
紛失?

これにはすっかり気落ちしてしまいましたが、どうしても腑に落ちなくて(寄贈本ゆえの申しわけなさもあって)図書館に出かけて、ちょうど居合わせたベテランスタッフに確認したところ、書庫に眠っていた二冊を探し出してくれました。

データが表示されない理由は謎ですが
ともかくも、
無事に保管されていて安堵しました。

ページ数50頁、500円也。
『ひと言・人・こと』の記録あればこその
再会となりました。

~☆~☆~☆~

創刊号の編集後記で、10名ほどのボランティアメンバーを中心に、能登への熱い想いを結集して出版できたことをあらためて知りました。

能登に暮らしながら、能登についてどれだけ話すことができるだろうか、能登のことをもっと知りたい、学びたいと思ったことが始まりでした」

それを具体的な記事にしたのが【特集】の

「いしり・いしる」
「段駄羅」
能登のことば」
能登の山」…


第2号の編集後記には、「一回きりの本だという感じで、創刊号とさえ名付けませんでした。今回もコレで最後かもと・・・。なにしろ、全てが能登に暮らしている人々の気持ちだけで支えられている本ですから」

「二三味珈琲」船小屋ショップの葉子さん、
イタリアンジェラードの柴野大造さん、
若かりし日の模索する姿が取材されています。

細川律子さんの「私の好きな能登」は自筆です。
1977年から5年間の能登の自然の中での子育てのこと。

あ、「5百年続いている松波飴」
その横井商店を取材したのは
珠洲の川端ゆかりさん!

2009年の春、「新月いわし洞通信」(2007.11/発行)をいだいたことがある。既に図書館の仕事を離れていたのに、図書館づくりについて話してほしいと依頼され、運転未熟ながら珠洲まで出かけたこともあった。

その川端さんとあの川端さんが
今頃になって結びついた。
22年を経ての出会いなおし。。。

~☆~☆~☆~

県内図書館では、県が創刊号のみ
七尾市は、Vol.2のみ、志賀町は二冊とも所蔵。
七尾市以外は「禁帯資料」です。


ネット検索でHPを見つけました。

↓↓

http://www.notonote.tank.jp/suki/vol2/matunami-ame.htm

能登に生きる  

⇒ HOME
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⇒「能登が好き」創刊号

たかはしべんさんの45周年コンサート

新しいブログを書かない日には、できるだけ
本来の目標の『ひと言・人・こと』の改定作業を
進めるようにしています。

今、2003年10月の記事をチェック中です。

利用者の方から届いたアケビのこと
野田淳子さんのコンサート、犬の置物のこと、
秋山ちえ子さんからの寄贈本、
菊づくり先生の橋本さんが事故に遭われたこと、
絵本のじかんのこと、、、
この頃だったんだ~、
スウさんの紅茶のHPができたのは。


*~*~*

10月18日、19日は、津幡町と高松町、二日続きで、
たかはしべんさんのコンサートのこと。

https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2003/10/18/000000
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2003/10/19/000000

*~*~*

1月早々に、べんさん&なみきさんから
地震のお見舞いハガキをいただいて
おふたりのあったかい文字に
思わずうるっとしたばかりでした。

そして先日、届いたのは『あのね通信』。
埼玉県や長崎県福井県の小中学校の
みなさん、一般の方たちのコンサートの感想文。


☆「ぼくと点数」という歌は、個人的に
一番心に沁みたので、もっといろんな人に
きいてほしい。特に先生方には、ぜh
きいてほしいと思いました。(中1)


♪ぼくに点数つけないで 5点 10点 20点
 ぼくの心につけないで マルも バツも ~

いのちの歌、平和のうた、楽しいうた、、、
子どもたちもおとなもすっかりべんさんのファンです。

涙をぬぐっている中学生もいたそうです。

 

=音楽活動45年のお祝い会=
【たかはしべん 45周年コンサート】は
日時:5月19日(日)13:00 開演
会場:ウェスタ川越大ホール
後援:川越市教育委員会

復興を願って復刊~『あさいち』(福音館書店)

3月6日のほっとニュースは
福音館の絵本『あさいち』復刊!

最盛期の輪島の朝市が描かれた絵本です。

金沢生まれの福音館書店さんが
被災地の支援を摸索されている中
「復興を願って復刊してほしい!」との声が
多数寄せられたこともあいまって
44年ぶりの復刊となったそうです。

被災地を想って
この絵本を思い出してくださった方たちがいて
出版社へ伝えてくださる方たちがいて
たいせつな絵本が蘇ることができました。


***

『あさいち』は月刊絵本「かがくのとも」の1980年1月号(130号)。末っ子(息子)が5歳の時の絵本です。「こどものとも」も「かがくのとも」もほとんど孫たちに譲ったので、家にはないものと思っていたのに、ある探しものをしていたら、二階の押し入れの本棚の隅っこからひょっこり…にわかには信じられず…不思議です。


【絵】は、大石可久也さん

素朴で温かい絵です。
思い思いに並べられた海の幸、山の幸も
人も、道具も、ひとつひとつが
とてもていねいで細やかで
楽しげな会話まで聞こえてきそうです。

電気屋、クリーニング店、漆器店、銘酒、
LPガス、石油ストーブ、消火器…の文字。
垣間見える日常のしあわせな日々。


【かたり】は、輪島・朝市の人びと

こうてくだ、こうてくだ
ぶりと かにと たこと いか。
さっきまで うみで およいどった。
けさ おらちの ふねで とってきた。
とれたてやぞ。

みずなでも ねぎでも いらんけ。
この さぶいひに ゆきのしたから
とってきたげね。


もう なんねん こうして
すわっとるやら。
ああ うれた、よかったな、で
まいにちが すぎてしもうわ。

 

~ ~ ~ ~ ~

「朝市は、海でとれたもの、畑でとれたものを持ちよる商いの場。そこには潮のかおりと土のにおいがたちこめていて、人びとにとって楽しいおしゃべりと社交の場でもあります。石川県「輪島朝市」の活気ある風景を描いた、1980年刊行の本作品。令和6年能登半島地震で大きな被害を受けた被災地の、一日も早い復興への願いを込めて復刊します。本作品の利益は、能登半島地震災害義援金として、日本赤十字社に寄付いたします。」ー福音館書店

 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。