小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

2021-01-01から1年間の記事一覧

愛車…つながりの思い出

小納弘先生の思い出が、隣町の村中さんとの糸をむすんでくださって、その三日後のことでした。 12月10日の中日新聞の《くらしの作文》に村中さんの投稿文が掲載されていました。タイトルは「愛車」。 先日、私は愛車ヴィッツと別れたばかり、不思議なご縁を…

小納弘(おのう ひろし)さんのまなざし

12月7日、中日新聞読者の《発言》ページ、「恩師の思い出」の投稿文は村中重徳さん。 11月17日の「わがまちの偉人」、児童文学者の小納弘(1928~2017年)さんの記事がはっと目に留まったそうです。 村中さんが中学生二年生の時、学芸会で狂言附子(ぶす)を…

《みるくぺーぱ》~風の旅~

☆図書館ではさまざまな出会いと、また、時には、別れもあります… 桜の花びらのような…Kさん…43歳… (『ひと言・人・こと』/2001.5.18)より *・・・*・・・* イニシャルのKさんは和代さん。 好物の食べ物は~? 好きな音楽のジャンルは~? いちばん好き…

《みるくぺーぱ》~透光の樹~

和代さんから渡された二枚のハトロン紙がある。A5サイズの褐色の紙に、横書きで、彼女らしい細かな文字が連なった読書感想文。1999年の春に書かれた一枚とおそらくその翌年頃の一枚。 20年、眠っていた彼女の想い…を ブログを始めたおかげで、こうして紹介で…

《みるくぺーぱ》~春の風のおもいで~

・愛車ヴィッツにかわり、これから(の数年…?) まっ白い軽のMが私をサポートしてくれる。 ・鉄砲撃ち名人のYさんが立派な自然薯を手に来訪。 これまで、年末になると熊や猪肉を頂くことがあったが、 92歳ともなり、とうとう現役を引退された。 ・森林公…

一枚の《みるくぺーぱ》

《こんにちは. カレンダーを見ながら 指折り数えていた4月になりました. さてさて. 消費税. UPの4月.カントリーパパも や・む・な・く はなはだ心苦しく..5%計上させていただくことになり..よろしくご了承 お願い致します (一同礼)》 ◎ モーちゃんたちの …

愛車とのわかれ

昨日は、愛車と別れた日。 薄いブルーがかった小型車のヴィッツ。走行距離は、50000㎞にも満たない。 あと数年、付き合ってくれるはずだった。しかし、経年劣化は避けられず、今回の車検整備で予想外の費用がかかるらしく、しぶしぶ手離すことになった。 ・…

21年前の絵葉書

孫娘のフォトマグネット、《LINTU PIENI》の 歌詞、アメリカオオバンの新聞切り抜き、アストラさんの詩、冷凍大判焼きの解凍法、郵便局からのサービス変更のお知らせ、甘酒の作り方レシピ、町内入浴施設の無料券、、、冷蔵庫の扉は小さなものたちであふれて…

10年を想う

10周年の「この10年を一言でまとめると~」の特別お題にのっかって、つい簡単にまとめてしまったけれど、10年の日々を振り返ってみると、すんなりまとめられるものではないな~と、つくづく、、、しみじみ、、、思う。 2011年3月、10年前のあの日、ちょうど…

開かれている窓に乾杯!

はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問」にチャレンジしました。「小さな図書館のものがたり」について知っていただく機会になればと。 ブログ名もしくはハンドルネームの由来は? 図書館での出会い、本や人やできごとを伝えたくて、2001年…

十五夜の満月

昨晩の部分月食、幻想的でしたねぇ。午後6時過ぎにほぼ皆既月食となって、一時間後には下半分が明るくなって、二時間ほど過ぎると、もう十五夜の満月でした。 夜風は思ったより肌寒くて、あったかいブランケットを纏って、いつまでもこのまま空を見上げてい…

(その六)~つながった電話~

おもいがけない嬉しいことって? ブログを読んだ友人からきかれました。そうなんです、信じられないようなうれしいこと! * * * 賢治の読書会の前日のことです。それまでに三、四回、電話をしたけれど、呼び出し音ばかり。ほとんどあきらめ気分で、これで…

刈込池の紅葉

木に触れると、電磁波の影響をアースとなって地面に流してくれるそうで、よく木に抱きついているって、ある方のブログにありました。 ついこの間、私も、ハグして、ほおずりしてきたのです、ブナの木に。 前日も、翌日も雨。その日だけが絶好の秋晴れ。 テニ…

宮沢賢治の世界に浸った一週間

おもいがけない嬉しいできごとがあって、一週間前の秋晴れの日、久々にeccoの赤い靴を履いてルンルン気分で、読書会《宮沢賢治を読むつどい》へ。細川律子さんを囲んで8人です。 いつものように、みんなで「星めぐり」の歌をうたい、『注文の多い料理店』の…

トントンカチカチ・・・

(その六)を書く前に、一昨日切り抜いておいた、文化の日、憲法公布の日の中日新聞社説。 ショパン国際ピアノ・コンクールの話題から始まって、憲法の理念へと。右傾化や軍事化が進み、権力者がもはや民主主義的な統治を放り投げている。あらゆる分野に権力…

(その五)~点字図書館~

だいじに保管している一通の手紙があります。点字とひらがなが併記された手紙です。 ・・・・・・ つばた ちょーりつ としょかんちょー ○○ さま ぜんりゃく。たいへん ごていねいな おてがみ ありがとーございました。 かげやま さんの ごこーい でせっちょ …

(その四)~光の中を歩む子ら②~

『光の中を歩む子ら』の《手をつなぐ子供たち》に、友人から招待されて出かけた温泉場でのエピソードがある。 「先生、ここのはけ口で小便していい?」「こんな所で無作法です。便所へ行ってきなさい」 幸男は裸のまま便所へ行ったのだが、このやりとりがた…

(その三)~光の中を歩む子ら~

1月14日、ぜひもう一冊を図書館に置いてほしいと、二冊目の『わが恵みなんじに足れり』を届けてくださった影山さん。その二日後には、 品川博著『光の中を歩む子ら』と『鐘の鳴る丘 「少年の家」20年の記録』、本間一夫著『点字あればこそ』そして、『花びら…

明日は選挙に行こう!

(その2)に続く(その3)を書こうとして、図書館書庫に眠る本を借りてきて読みなおしていると、昭和23年、著者が二人の少年を伴い、ある代議士の斡旋で、国務大臣に面接するくだりに目がとまった。 昭和33年発行、昭和42年に再版された一冊、《鐘の鳴る丘 …

点字で書いた日記(その二)

《わが恵みなんじに足れり》は、聖書の一節。ヘレンケラーの心境と通ずる「ことば」として大好きなこの言葉を、綾子さんは本の題字に選ばれたそうな。 平成10年1月10日の夜、最後まで読み終えてから、私の率直な感想を添えて、寄贈お礼の手紙を書きました。 …

点字で書いた日記(その一)

人知れず図書館の書庫に眠る本を紹介するのは、その本に関わった者の仕事であるような気がしていて、いつかその物語を紹介しなくてはと考えていました。 「文字は…光に」(7/20)「手さぐりの子育て日記」(10/11)が、その気持ちを後押ししてくれました。 …

いしかわ文化の日に

三年前から、10月の第3日曜日は『いしかわ文化の日』。その日は県内の美術館や博物館など、119の文化施設が入場無料の日ですって。今年は17日でした。 せっかくの機会~~~そうだ、石川に移転されてからまだ一度も見ていない国立工芸館へ行こう!開館一周年…

「100年のアトリエ」より

図書館の広々~したへやに六人、離ればなれの座席、みんなの声に耳を澄ませながら、図書館での久々の読書会「詩をたのしむ」。(先月、先々月はスウさんの紅茶で読書会)昨日も、心揺さぶるステキな詩たちに出逢いました。 まど・みちおさんの詩もありました…

手帳の色

ある方のブログに、来年用に見つけられたという素敵な手帳のことが書かれていた。一年間を共にするのですから、気に入ったものを選びたいですね。 * * *現在、私が使っている手帳は9㎝×17.5㎝。昨年の12月28日のブログに書いた図書館の年末のイベント《い…

ETV特集より~手さぐりの子育て日記

ETV特集はいつも関心をもって見ている番組です。 つい先日は、《遠藤周作 封印された原稿》だった。未発表の謎、父親との確執や、小説『沈黙』との繋がりも考察されていき、とても興味深かった。 * * *9月末に放映されたのは《のぞみ5歳~手さぐりの子育…

秋晴れの日

総裁選一色のマスコミ報道にうんざりし、「赤木ファイル」に黙し、学術会議会員の任命拒否を追認する政権に危機感を強く感じていた時、真鍋淑郎さんの「気候物理学」分野でのノーベル賞受賞は朗報だった。その原動力は「好奇心」、アメリカ国籍をとられた理…

小さな図書館があった…

蔵書12,000冊、小さな図書館が誕生したのは1996年夏。なにもかも、ひとつひとつ手探りの9年間でした。 「この7月10日で、オープン一周年を迎えようとしております。これまでに約87,000冊、町民一人あたり約2.7冊の本が貸し出されたことになります。 4月から…

《雑木林のパンやさん》のものがたり

章子さんは魔女さん!もちろん、素敵な魔女さん。 息子さんのマー君とのこと、これまでのこと、いつか書こうと思ってるって伺っていたので、いつかな~と心待ちにしていたら、とつぜんマー君が旅立たれ、どんなに驚いたことか。 そして、その日から一ヵ月た…

座主さんとの思い出

いつかはお別れする日が来るとわかってはいたけれど、いつもの眼差しそのままのお写真に、いいようのない寂しさが募る。 あの美しい満月の夜、座主祝(ざす いわい)さんは、96歳の生涯を終えられた。静かに眠るように逝かれたそうです。3年前に先立たれた優…

〈あけび〉が四つ!

昨日のすばらしい虹は、二重の虹。朝刊第一面にも写真が掲載されていました。大きなアーチの珍しい虹だったのですねぇ。ダブルレインボーは幸運の予兆といわれているとか。 早速、いいことがありました。ピンポーン~~のチャイムに、ドアを開けると、あらら…

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。