昨晩の部分月食、幻想的でしたねぇ。
午後6時過ぎにほぼ皆既月食となって、
一時間後には下半分が明るくなって、
二時間ほど過ぎると、もう十五夜の満月でした。
夜風は思ったより肌寒くて、あったかいブランケットを纏って、
いつまでもこのまま空を見上げていたいきもちでした。
* * *
小さな図書館の頃、夏休みイベントとして、
何回か「であい講座~星空入門」を開催しました。
図書館のイベントお知らせを見た方からのありがたいお申し出が
あって、広場には天体望遠鏡まで設置されたことがありました。
ねぇ、あの夜のこと、覚えてる?
さすがに、昔のスタッフも記憶がおぼろげになっていたけれど、
みんなでわいわい楽しかったですね~
月と赤、黄、、、の「宝石箱」が見えてすごかったですね~
と懐かしむ。
「宝石箱」のように美しいといわれるその星は、
はくちょう座のくちばしの星《アルビレオ》。
ひとつの星に見えるけれど、望遠鏡で見ると、実はふたつ星。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』にも出ている、
「眼もさめるやうな、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパース)」
* * *
みんな一列にぞろぞろ並んで、
小さい子は台に乗って、順番に望遠鏡をのぞく。
月のクレーター、ふたつの星に歓声、、、
何年のことだったか、
住吉公園だったか、幼稚園の園庭だったか、
町の様子も変わってしまって、場所さえ曖昧ですが、
こどももおとなも一緒に、時間がたつのも忘れた思い出、
美しい月夜のできごとです。