小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

みんなで視察研修&石川TV「奥能登 女たちの海」のこと

9/8(月)休館日    
☆郡図書館部会の視察研修日、担当の七塚町立図書館のお世話です。

車中で〈学校図書館紹介ビデオ〉を見ながら、最初の見学先は福井県勝山市立図書館。瓦葺の重厚な外観、入口のからくり時計のアイデア、青少年コーナーの恐竜の足型テーブル、シンボルの「杉」にこだわった書架、吹き抜け天井、上下する照明、働く立場の側にも配慮された事務所・・・《であい、ふれあい、ときめき》のメッセージ通り、とても10年前に建てられたとは思えない遊び心たっぷりの斬新的な図書館でした。平泉浤祥館長さんの思いのこもった、自信に満ち、卓越した経営手法もうかがいました。しかも、「平泉寺白山神社」の神主さんでもあり、特別“名ガイド”付きで境内の散策を楽しみました。杉木立の中、一面に生えている苔のなんと美しかったこと!(境内前の越前そばもソフトクリームも美味しい!)

定刻通りに出発して、一路、この7月5日にオープンしたばかりの辰口町立図書館へ。図書館長を兼務されている三田豊教育長さんの案内で館内見学。こだわりの木の香が漂う快適な空間、それまでは一日に30~40人だった利用者が、開館してからは200~300人と、特に若いお母さんたちが増えたとにこにこしながら話してくださいました。人口15000人の町で、13年度の資料費(図書費)は一人当たり500円を超える(津幡町は250円、松任市は1080円)というのも、「町づくりは人づくり、人づくりは教育から」というコンセプトにたった行政面の意識の高さの表れ?現実には、津幡の場合、スペースが足りない現状ですからやむを得ない面があります。

☆夜7:00~の石川TV「奥能登 女たちの海」をご覧になりましたか。輪島の海に生きる海女さんたちのたくましい世界がみごとに映し出されていました。したたかさの中におおらかな素朴な人間味がある。男たちの「とと楽」もなかなかさまになっている。母から子へ、孫へと伝えていく海女の世界、プロの海女としてデビューした良美さん、海女を夢みる10歳の少女…「優しさと懐かしさで全身を包んでくれる母なる海」…ディレクターの赤井朱美さんの「人」をみつめる眼差しがあったかい。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。