小さな図書館に関わった頃は、一般的に、図書館は今ほど話題にのぼる施設ではありませんでした。図書館の必要性を感じる人もそれほど多くはありませんでした。ですから、少しでも図書館を知っていただけるよう、図書館PRに努めることは私の大事な仕事のひとつでした。勿論、毎月発行される公民館報(今は町の広報です)に1ページをいただいていました。が、それでは不十分。まとまった情報を伝えるツールとして、時には名刺代わりとして、「図書館だより」はなかなかの働き者、大切な存在でした。
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ところで、そろそろ今年の「図書館だよりNO.52」が町の広報と一緒に各家庭に届く時期です。そのうち図書館HPでも、最新号としてアップされるでしょうから、どなたでもご覧になれましょう。
ひとつ残念に思っていることがあります。
バックナンバーとして掲載されているのは、2009年(No.38)からで、「No.38以前の図書館だよりは、図書館で見ることができます」との表示です。あとは実物がファイルしてあるということなのでしょうが、小さな図書館で発行した2005年春(No.27)までの分に加え、シグナスに移ってからのもアップされてないのはどうしてでしょうね、なんとかなりませんかと、3年前、当時の館長さんと話したのですが明快な答えは得られないままです。
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『'97 津幡町立図書館』が創刊号。薄い水色のB4サイズです。内容もシンプルです。
1P…巻頭言、所蔵図書の内訳や年齢別利用者数、1996年度の活動報告
2P…見取り図《図書館の中はこうなっています》や利用サービス案内
3P…一般、児童書のそれぞれの人気ベスト10、「図書館の栞」、おたより紹介
4P…年間、毎月の行事予定、読書会やボランティア募集、おたより紹介。
【巻頭言】
この7月10日で、オープン1周年を迎えようとしております。これまでに約87,000冊、町民一人当たり約2.7冊の本が貸し出されたことになります。4月より石川県立図書館ネットワークが開始、県立図書館からの協力車も毎週来るようになりました。
身近に図書館のある暮らしの豊かさを、多くの方に知っていただき、みんなで“わたしたちの図書館”を育てていきたいと願っております。
【おたより】は、関わってくださった4名の方からです。
☆図書館の「栞」をデザインして…(問谷さん)
☆一日図書館長を体験して…(田辺さん)
☆英会話クラスを終えて…(釜戸さん)
☆Hellow from America!…(町の初めての国際交流員マキシンさん)
(⁂期限までに図書カード申請をした中から抽選して、カードナンバー「1番」の田辺さんに、一日館長を委嘱しました)
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『'98 津幡町立図書館』は黄色。この年からはA3サイズです。
図書館は本と出会い、人とふれあう場。小さいけれど夢あふれ、しかも信頼される図書館をめざして、さまざまな「出会い」を育んでおります。
蔵書もオープン時の2倍となり、これまでに約162,000冊の本が貸し出されました。皆様の声を大切にしながら、更に充実をはかりたいと願っております。
(⁂オープン時、たった12,000冊でした)
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『'99 津幡町立図書館』は薄い桜色。
「大きな窓の小さな図書館、小さいままで大きく育ってほしい・・・」
こんな声をいただきながら、この7月10日でオープン3周年を迎えます。限られたスペースを最大限に生かしながら、暮らしの中の図書館、夢いっぱいの『私たち』の図書館が少しずつ育っています。
どうぞ図書館で出会ってください。あなたの一冊に、そしてあなた自身に。
(⁂発明博士・酒井弥先生にお願いして『科学随想』の連載が始まりました)
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『津幡町立図書館 1999夏』は水色です。
夏休みを迎え、ますます元気な子どもたち。4月に種をまいて育てた千成ひょうたんもひょうたんらしくなって、ひとつ、ふたつ、みっつ・・・コミックコーナーの窓の外でゆーらゆーら日差しを浴びています。
この7月の開館3周年を機に、図書館の「四季だより」を発行することになりました。とっておきの図書情報や、利用者の皆さまから寄せられる声、あたたかいふれあいの一端などお届けします。
(4ページにわたって、以下のお知らせです)
☆ミステリーinサマー(ミステリーバスで) ☆で・あ・い講座のお知らせ(星空入門/ハーブ入門②/謡曲入門)☆クラブ紹介①(絵本クラブ/おはなしグループ金のがちょう) ☆講座の感想特集 ☆たんけん★はっけん(お知らせやプレゼント、ほたるマップ、いただいた南極の石 etc.) ☆酒井弥博士の『科学随想』②
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というわけで、1999年(平成11年)からは春、夏、秋、冬、の年4回の発行です。春号は全戸配布のため印刷に出しますが、あとはできるだけ予算を抑えるために、役場の回転機での作業です。スタッフ5人、相談し、工夫し、分担作業、チエック作業しながら作り上げた「図書館だより」です。自分でいうのもなんですが、どの号もわくわくするような記事ばかりです。HPにアップできたら、小さな図書館が一目瞭然なのですが…。
前回の2003年春の「図書館だより」を、
当時、新進気鋭の歴史学者として人気上昇中の磯田道史さんが読んでくださって、絶賛してくださいました。
次回にそのいきさつを記したいと思います。