小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

読書会メモ①〈宮沢賢治を読むつどい〉

昨日のうちに記録として書くはずでしたが、
ぐずぐずしていて一日遅れです。

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1月31日~2月8日までの9日間、
(定休日も含むので実質は8日間)
図書館は蔵書点検のため昨日まで臨時休館でした。

あいにく読書会の日が重なっていたのですが、
ありがたいことに、読書会のために
別のへやが用意されました。


*読書会メモ①*

宮沢賢治を読むつどい〉2月1日

12月には6人で
短編『マリヴロンと少女』と愉快な『蛙のゴム靴』を
読みました。

二ヵ月ぶりの今日は9人。
図書館の小さな「みんなのへや」では
ちょっと窮屈だったかもしれません。

初めて参加の方がいらっしたこともあり
久々に自己紹介もかねながら、
ご自宅の状況や今の想いを順に話しました。

Iさんが能登の入り口にお住まいだったことも
今回、初めて知りました。山の斜面の崩落で
県道の通行止めが続いていて、狭いう回路を通り
50分ほどもかかったそうな。


あ~だった、こうだったと
こうして声に出すことで
少しずつ元気になれる!


ほんとうに、
細川律子さんの言葉どおり
お互いにぐんと近くなって…

いつものように「星めぐりの歌
注文の多い料理店』の美しい序文
(今日の朗読者は、Iさんでした)

順に一頁ずつ輪読した作品は
『まなづるとダァリヤ』


まなづるは白いダァリヤには
やさしい声をかけるのに、
赤いダァリヤにはそっけない。

きれいだと賞賛されたい赤い花、
最後はポキリと折られた哀れな花は
ぐったりとなって。。。

コバルト硝子の光のこな、黄水晶(シトリン)の薄明穹
パラフィンの雲、藍晶石のさはやかな夜、ほのじろい霧
かがやく琥珀の波、桔梗色の薄明、

「くだものの畑の丘のいただき」を舞台にして
照明が変化し、哀しい物語が奏でられます。

***

読書会が終わってから、
Kさんから教えてもらったのは「高田郁」さん。

『あきない世傳 金と銀』の原作者だと知りました。
とびとびに3話分だけ録画してあったのを
欠落の分は想像で補いながら、先日の雨の日、
夫と一緒に見た心温かいお話です。

*残念ながら、原作の文庫本が津幡にはないので
近隣図書館で借りて読んだそうな。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。