小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

宮沢賢治の世界に浸った一週間

おもいがけない嬉しいできごとがあって、
一週間前の秋晴れの日、
久々にeccoの赤い靴を履いてルンルン気分で、
読書会《宮沢賢治を読むつどい》へ。
細川律子さんを囲んで8人です。

いつものように、みんなで「星めぐり」の歌をうたい、
注文の多い料理店』の美しい序文を読んでスタート、
その日は『土神ときつね』。

あらら~~
ハイネの詩集を手にした、
おしゃれなきつねが履いていたのは赤い靴!

一方、粗野で荒々しい土神は、
きつねがついてしまった嘘を頭から信じ、
激しい嫉妬を抑えきれず、悲劇が起きてしまいます。

一本の奇麗な女の樺の木をめぐって繰り広げられる三角関係。
恋に身を焦がす姿が切なく哀しい物語でした。

* * *

昨日は雨の日、午後はスウさん宅へ。
細川律子さんを囲んで賢治の世界です。

『どんぐりと山ねこ』のワークショップは全員で。
一郎、山ねこ、馬車別当、栗の木、滝、きのこ、りす、
どんぐりたちやナレーター1,2,3…

とくべつの椅子(!)に掛け、律子さんの朗読は
『虔十公園林』、『ざしき童子のはなし』

これまでに何回も、聞いたり読んだりしてきた作品…
不思議なことにかえって新鮮さが増していくのです。

外は雨がざあざあ降っていたけれど、
30回目!の《賢治さんとくべつ紅茶》、
オカリナの音色がやさしい、薪ストーブがあったかい。

* * *

そして、今日も雨。
スウさんを囲んで、5人で読書会《詩をたのしむ》。
心に響くいろんな詩に逢えました。

『あなたにあいたくて生まれた詩』
『地球の上でめだまやき』『山崎るり子詩集』
『宇宙の片隅で』
ミツル・カメリアーノさんの絵本『ありがとう』

そうそう、きりりんさんからいただいたのは
昨日の『どんぐりと山ねこ』のステキな栞!
【一郎&山ねことどんぐりたち】の手づくり栞です。

* * *

賢治さんの作品を満喫した一週間の記録です。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。