小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

綿毛のタンポポの絵てがみ

『ひと言・人・こと』にかつおきんやさんをお迎えして開催した「出会いの夕べ」の記録があります。

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2003年7月18日(金)夜7:30~
図書館がオープンして7周年、しかもオープン記念月間のSpecial「第35回出会いの夕べ」に、この数年意識してきた勝尾金弥先生をお迎えすることができました。7年前、公民館図書室から運び入れた児童書の中に並んでいる『かつおきんや作品集』全18巻、関心を持ちながらもなかなか手にとる機会がありませんでした。

2001年12月の新聞で、8年かけて巌谷小波の日記を読み解き、それを手がかりに描いた『巌谷小波 お伽作家への道』の作品で、第24回「巌谷小波文芸賞特別賞」を受賞されたことが紹介され、〈勝尾金弥〉=〈かつおきんや〉が結びつき・・・2002年4月23日の夜、県図書館での「子ども読書の日」記念講演会に出かけてお話をうかがったこと、朝日新聞5月の「金沢アンダンテ」で「出会い」への思いが一層強いものとなり、そして…雨天の今夜、お子さんも連れ30人近くが集った出会いのテーマは「-今伝えたいこと-“明治”を迎える人々の思い」でした。

天保の人びと』、『安政五年七月十一日』に描かれた史実と共に、明治の大変動を迎えた庶民にとって、江戸みやげの「双六」がいかに貴重な遊び道具であり、勉強の道具(ひらがな、漢字、地理…)になり得たかを、「藤岡」家を例に明快に解き明かしてくださった。

それにしても、津幡町は初めてとおっしゃる76歳の勝尾先生、実は私たち以上に「津幡」について資料収集され、把握されていることに皆驚かされてしまいました。金沢市の金森学級では18巻に及ぶ『かつおきんや作品集』を読破した子が何人も出たと新聞で紹介されていましたが、実は大人こそ出会ってほしい作品です。明日から、展示作品貸出しOKです。(子どもたちの遊びを描いた双六のコピー、廊下に掲示します)

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かつおきんやさんと同時代を生きた小納弘さんの記録もありました。

2004年8月11日(水)10:30~
小納弘(おのう・ひろし)さんを講師に迎え、サンライフを会場に開催した〈で・あ・い講座〉「親子で本を読もう~夏休みにこの一冊~」は幼児から小学生、中学生、一般…30名。本は楽しむもの!本で遊ぼう!と夏休みだから薦めたい本を!!と、民話絵本『にげだしたおにばんば』、環境を考える絵本『よみがえれ、えりもの森』、人と人の心を考えさせてくれる物語『一年一組いちばん~』シリーズ、『車のいろは空のいろ』、『ぼくのおねえさん』を読み聞かせを交えながら(特にお願いして自作の本も)紹介してくださいました。76歳の小納さんの命を説く力に感動しながら、本の面白さに出会った1時間半。最後に子どもたち一人ひとり握手をしてもらったのです。

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北陸児童文学協会の中心にあって、同志として名を連ね、さまざまな活動をされたおふたりです。

日本海の児童文学「つのぶえ」として、年3回、同人誌を発行。
☆新人創作童話の募集
☆新・北陸児童文学賞の募集
☆手作り絵本 手作り紙しばいの募集
☆児童文学公開講座
☆アジア、中国との交流
☆つのぶえ文庫の発行
(子どもの心にひびく温かい読み物、子ども読者とともに希望と勇気と喜びを分かち合え、想像世界ひろがるような読み物を創りだそうと努力してきました。それぞれの地域に根をおろし、汗を流して働いてきた人たちの生き方、ふるさとへの熱い思いを、作品を通して次の世代に伝えることも私たちの仕事です。そういう思いをこめて…)(ネット情報より)

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今日、おふたりのことを書きたいと思ったのは

こんにちは
お元気ですか、と
タンポポ」の絵てがみ
ふんわり舞いこんできたからです。

 

「私は綿毛

風にまかせて

どこまでも」

 

小納弘とのつながりで出逢えた
86歳の村中さんからです。

https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2021/12/28/210929
小納弘(おのう ひろし)さんのまなざし
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2021/12/29/133026
愛車…つながりの思い出

 

は~い、私、元気ですよ。
膝の調子もよくなって、昨日はテニスもしたんです。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。