小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「能」をたのしむ

《新聞の投稿に惹かれてリクエスト》
https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2023/02/18/164328

寄贈依頼はその後どうなったか不明のまま
4月、それとは別に相互貸借で見ることができました。

小川正吾さんの言葉のとおり、ほんとうに美しい本でした。
藪俊彦さんの「能」への想いがひたひたと迫り、凝縮された人生に胸が熱くなりました。ちょうど5月の定例能があるのを知って、ネット予約して出かけたその日は雨風の強い寒々した日、久しぶりの能楽堂でした。

5月定例能 / 5月7日(日) 午後1時開演
能 「胡蝶」藪克徳
狂言「隠狸」炭光太郎
能 「藤戸」松田若子

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その感動がまだ覚めやらぬ5月の「古典をたのしむ」読書会に
偶然にも武田先生が持ってきてくださったのは、
2014年10月の中日新聞記事のコピーです。

金沢市能楽教室「梅鴬会」(当時の会長は、読書会の仲間のY子さん)の生徒たちが、伝統芸能の魅力をぜひ多くの方に知ってもらいたいと11月の発表会に向けて稽古に励んでいます。「加賀宝生子ども塾」の修了生で構成、その当時は小学生から大学生まで14人が籍を置いています。県立能楽堂のひのき舞台の演目は『花月』、シテの少年を務める長女のMちゃん(津幡南中学校3年)が紋付き袴姿で、松田若子さんの指導を受けて…☆

11月15日の当日、まるで身内のようにドキドキして見守っていたこと、Mちゃんの可憐で堂々たる舞台に胸いっぱいになったこと、昨日のことのように思い出されます。東京の大学に進んでからも、帰郷した折には、お母さんと一緒に読書会に愛らしい顔を見せてくれます。

母と娘の羨ましいほどの素敵な関係は、傍から眺めているだけでも幸せです。

あれから9年…
来年、ふたりで『祇王』を舞われると聞いてびっくりしました。

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祇王』は『平家物語』に題材をとった演目です。平清盛祇王を寵愛していたところへ、加賀の国から仏御前という白拍子が対面を願い出るのですが、清盛は取り合わない。祇王のとりなしで許されて、祇王と仏御前二人で相舞をします。

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シテの仏御前は、Mちゃん。
祇王と仏、母と娘が並ぶ華やかなひのき舞台が目に浮かびます。

さて、そのY子さんからぜひご覧くださいとのお知らせです。

☆☆☆ 6月1日(木)「徹子の部屋」☆☆☆

明日の「徹子の部屋」に
金沢にゆかりのある御一家が出演されます。
元々、加賀藩の御抱え狂言師だった野村万蔵家です。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。