小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

中村哲さんのイーハトーブ

解剖学者の大先生、83歳の養老孟司さんが、
一匹の猫にメロメロになっている様子がたまらない。
猫の「まる」に付き合って(もらって!)、遊んで(もらって!)、
あんなに目を細めていらっしゃる。

先生と「まる」のほのぼの番組。
飛び出す「養老語録」がなんとも面白い。
その先生が、去年の春、大切な友人を亡くしたとしみじみ語る。
 
 「僕は政治には関心ないけどね、
  いちばん、去年考えさせられたのは、
  中村哲さん…」

昔からの虫仲間……蝶々が好きで、
モンシロチョウの原種がアフガンあたりにいるんじゃないかと
出かけたのがそもそも。。。
医師の中村さんは用水路建設のために奔走することになる。

 「普通、そういうことをやるなら大きな額のお金を用意して、
  政府がやるわけでしょう。それを個人でやっていた。
  政府側にしてみるとあの人の存在は”迷惑”
  田舎の医者がアフガンに行って勝手なことをしている、と。
  
  なんで中村さんは殺されなきゃいけないわけ?
  中村さんの意思を継ぐってどういうことなのかな?」

 

ネットにあったペシャワール会報81号(2004.10.13)の中村哲さんの
イーハトーブ賞授賞式に寄せた『わが内なるゴーシュ』の言葉に耳を傾ける。

  ”遭遇する全ての状況が~天から人への問いかけ”
  ”それに対する応答の連続が、即ち私たちの人生そのもの”

養老先生、中村哲さん、賢治がぐるぐるつながっていく。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。