解剖学者の大先生、83歳の養老孟司さんが、
一匹の猫にメロメロになっている様子がたまらない。
猫の「まる」に付き合って(もらって!)、遊んで(もらって!)、
あんなに目を細めていらっしゃる。
先生と「まる」のほのぼの番組。
飛び出す「養老語録」がなんとも面白い。
その先生が、去年の春、大切な友人を亡くしたとしみじみ語る。
「僕は政治には関心ないけどね、
いちばん、去年考えさせられたのは、
中村哲さん…」
昔からの虫仲間……蝶々が好きで、
モンシロチョウの原種がアフガンあたりにいるんじゃないかと
出かけたのがそもそも。。。
医師の中村さんは用水路建設のために奔走することになる。
「普通、そういうことをやるなら大きな額のお金を用意して、
政府がやるわけでしょう。それを個人でやっていた。
政府側にしてみるとあの人の存在は”迷惑”
田舎の医者がアフガンに行って勝手なことをしている、と。
なんで中村さんは殺されなきゃいけないわけ?
中村さんの意思を継ぐってどういうことなのかな?」
ネットにあったペシャワール会報81号(2004.10.13)の中村哲さんの
イーハトーブ賞授賞式に寄せた『わが内なるゴーシュ』の言葉に耳を傾ける。
”遭遇する全ての状況が~天から人への問いかけ”
”それに対する応答の連続が、即ち私たちの人生そのもの”
養老先生、中村哲さん、賢治がぐるぐるつながっていく。