小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

卵のいのち

常連のゴボウとカボチャはないけれど、
玉葱、人参、ピーマン、竹輪、サツマイモ。
夫の好物のかき揚げが記念日のメニューとなった。

(私)どうしてかき揚げにしたか、わかる?  
(夫)~ ~ ~
(私)それもあるけど、、、卵がね、割れちゃって 
(夫)~ ~ ~
(私)ちがう、ちがう。転がって割れちゃった    
 
本物を見せたかったのに残念!と、ここで記念写真を披露。
感動の卵はすくっと立って、輝いて、神々しいほどだった。

実は、この卵は特別の卵。
安全な自家配合の餌で自然養鶏、平飼い有精卵である。
スーパーのよりは少々高いけれど、安心で、美味しい卵。

月に一回だが、友人のMさんが何から何までお世話してくださって、
茨木県坂東市にある【自生農場】の卵が手に入る。
小野賢二・羊子さんご夫妻(NPO法人猿島野の大地を考える会)が
がんばっていらっしゃる農場である。
その農場をはるばる訪れて、ほんとうに感動したこと、
いつだったかMさんから伺った。
農場には、EMプラント、卵油ハウス、石鹸工房、ゴミ拾いで出会った廃材、
廃物を活用して作った【私の宮澤賢治かん】などがある。


     …私たちの会は
     宮澤賢治的世界観を拠り所に
       争いのない
      環境を汚さない社会
     の実現を願って活動しています…

    ☆ 小野羊子さんの著書三冊 ☆
   『私の宮澤賢治』、『宮澤賢治を生きる』
   『宮澤賢治の世界観より~とりあえず症候群のあなたに』

その活動の利益が中村哲さんの「ペシャワール会」支援に送金されている。
微々たる額ながら、自分たちも繋がっている…Mさんのそんな想いに私も
繋がらせていただいて、ありがたく卵を分けていただいている。

 しかし、卵はなぜ急に転がった?
 もしや、卵の内部で生命が動いた…?


先月末には、富山県の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認され、
20万羽の鶏が殺処分されたばかり。処分作業にあたった市職員の
苦しみの言葉が胸に刺さっている。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。