小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

河北潟で「ツバメのねぐら入り」

線状降水帯が発生して
これほどの事態になろうとは

四日前には思ってもいませんでした。


その日は快晴、空は青く晴れわたっていました。
夕方6時、県漕艇競技場前(津幡町)で待ち合わせて
Ⅰさん夫妻、Mさん、夫、私の5人で

《ツバメのねぐら入り》を見にいきました。

河北潟沿いの砂利道を歩いて
野鳥の会の会長さんの案内にあった
草刈りがしてある土手に辿りつきましたが

ほんとにここでいい?
つばめはどこにいる?
不安な私たちでした。

 

ラッキーなことに、偶然にも
野鳥の会の方がいらっしゃって
「ヨシ」が群生しているあたりが
ねぐらだと教えてくださいました。

年配のご夫婦も、私たち同様、見に来ました。

南の空には白い半月と不思議な形の雲
西の空は沈みゆく夕陽、茜色の夕焼け

刻一刻と変化する神秘的な光景に
みな思わず歓声をあげました。


6時半をまわる頃になると
ツバメが二羽、三羽、、、水面すれすれに飛び始め
うす暗くなるにつれてその数はどんどん増えて
数えきれないほどのツバメたちが集まってきて
私たちのすぐ横を、頭上を、超スピードで飛び交い
その大迫力といったら…!

向こうのヨシ原の辺りに目を凝らすと
黒い塊が激しく渦を巻いていて

そのうち騒ぎもおさまり
暗闇のヨシ原はあっという間に
静かになって…月明かりの中に

次はコウモリたちの登場でした。

 

「来てよかったねぇ」と口々に

懐中電灯を頼りに5人でもと来た道を歩きました。


その二日前に開催された野鳥の会の《観察会)には
幼い子から高齢者まで100人もの方たちが参加されたとか。

 

今回の豪雨で、河北潟のヨシ原はどうなっただろう、ツバメたちのねぐらはどうなっただろう、と気になります。ツバメのことを知ってしまったので。

 

***

『センス・オブ・ワンダー』

(レイチェル・カーソン/訳・上遠恵子)の一節が浮かびます。

「鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘がかくされています。自然がくりかえすリフレイン――夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさ――のなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです。」

 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。