小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

森田知都子さんを迎えて「ふろしき入門」

6/21(土)☆伝統的なものから斬新なものまで、各家庭から寄せられた、色とりどり、さまざまなデザインの風呂敷と袱紗、生け花が見事に展示された「町生活文化展」で、特別企画として森田知都子さんを講師に迎え「ふろしきの包み方」講座が開催されました。

実は…森田さんと出会ったのは平成12年冬、新聞で小学生の愛子ちゃん考案のバンダナルックを見たのがきっかけでした。新鮮!面白い!そういえば金沢に住む仏人の留学生が唐草模様の大風呂敷をなびかせて自転車を乗り回し、どうして日本人はこんな素敵なデザインの布を利用しない?と言ってたっけ~~風呂敷の不思議な魅力!すぐに新聞社に問合せ、「ふろしき研究会」の存在を知ったのです。

代表の森田知都子さんに電話でお話を伺い、資料も送っていただいて、ますます風呂敷が環境問題を考える上でも貴重なメッセージを持つことを確信しましたが、図書館独自で京都からお招きするのは予算の面で難しい。他の団体との連携の形で何かいい方法はないものかと模索して…、今年の生活文化展のテーマについて、「風呂敷」はどうかと「つばた百韻会」の方からご相談を受けた時、ぜひ一読を!と紹介したのが森田さんの『ふろしき入門』『包んで結んでふろしきに夢中』でした。

展示だけでなく、実際に風呂敷の活用を学ぶ講座が開催されたら生きた文化展になるのは明らかなこと、どんどん話が進んで…そして実現した今夜の図書館の「出会いの夕べ」。小さな会場いっぱいに、約30人の方たちが集いました。著書を前にして、11年前、「風呂敷研究会」を立ち上げることになったいきさつから、一枚の布に込められた1300年間の人々の知恵の文化と共に和のラッピングとしての風呂敷の新しい魅力を伝えてくださった。

帽子にしてかぶったり、本やビンを包んだり、体験しながら包み方も学びました。抜け落ちていく文化を拾っていくことが森田さんのライフワーク~「真結び」を金沢や津幡では「唐(から)結び」と知って驚いてもいらっしゃった。「ものを包む 心を包む」風呂敷は、包むだけでなく人と人をつないでいく。(明日は中央公民館で10:00~)

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。