きもちが洗われるような、
とってもステキなことが書いてあったのよ!
友人が知らせてくれたのは、
朝日新聞「天声人語」(2021.7.17)の
「ひまわり」のこと。
* * *
《桟橋に名曲「ドナウ川のさざなみ」が響くと、
小学生らが駆け寄る。船内で本を選べるのは
接岸中の40分だけ…。かつて広島県に
「ひまわり」という名の図書館船があり、
瀬戸内の島々をめぐった・・・》
* * *
「農村に本を運ぶバスのように、島にも本を届けよう」と
1962年、広島県が運航を始めた全国唯一の図書館船。
島に橋がかかるまでの約20年間、19の島々を回った船。
老朽化が進み、2015年に解体が決まったけれど、
住民の強い反対で見送られ、保存運動が始められ、
このほど日本船舶海洋工学会の「ふね遺産」に
認定されたことを知った。
* * *
♪・・・レモン畑のおじさんも
赤ちゃん抱いた母さんも
みんなの本がやってきた
あの船に乗って やってきた~♪
ネットには「ひまわりのうた」のテーマソングと共に、
広島県立図書館提供の記録写真があった。
さざ波を蹴って、夢、希望を運ぶ「ひまわり」。
桟橋で船を迎える人たち、
甲板や書架の前で、夢中で本を読む子どもたち、
本を抱えて歩く人たち、
だれもが、本に出会う喜びに輝いていた。
* * *
勝海舟を乗せた咸臨丸や
世界最大級の帆船「日本丸」、
日本初の原子力船「むつ」、
被曝(ひばく)した「第五福竜丸」などと並び、
「ふね遺産」に認定された「ひまわり」。
▽積載冊数=1,500冊
▽航行距離=9万1,607km
▽貸出人数=44万5,320人
▽貸出図書総数=69万3,138冊
島民に愛された文化船の果たした役割は大きく、
保存される意味も貴重だと思った。