小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「報道特集」で知ったほんとうのこと

卓球は男女ともに見応えがあったし、
川井姉妹の活躍で津幡町は有名になった。

* * *

華やかな五輪報道が続く中、
TBSの「報道特集」は衝撃的だった。

入手した内部告発資料によると、
五輪のお弁当4000食廃棄というのは、
23日の開会式一日分の数字。

一日1000~2000食の廃棄が繰り返され、
1か月間で廃棄されたお弁当は、
なんと13万461食!約1億1600万円!!

一日分を公表することで、
他の日、他の会場の廃棄の全体像に
目を向けられないようにしたのではないか、
情報を全部公表して真摯に反省するという姿勢からは
ほど遠い!と番組は指摘していた。

そして、
生活困窮者や子ども食堂を必要とする子どもたちの姿…
五輪報道の陰にある社会の現実をとらえていた。

* * *

さらに、「不備ループ」の深刻な実態。
個人事業主が一時支援金を申請しても、
10回、20回、、、
何度も「不備」扱いで支援が受けられない人がいるという。
抗議をする人たちのプラカードには、

「不備ループやめろ」
「届かなければ支援にならない」
「審査の実態を明らかにしろ」・・・

* * *

個人事業主と相談窓口の女性との
やりとりの録音があった。

「どうしたら不備ループから抜け出せるのか???」

―教えられません。こちらでは存じません。

―私の仕事はこの不備を解消するお手伝いの仕事でございます。
できる限り、その不備から出ていただければよろしいかと
思いますが、ただしお約束できるものは何もございません。

―不備が解消するということは支給しますよということですよね。
ですので、支給する約束はできないと何度もお伝えしております。

―まあ、そこから抜け出せたという方もいらっしゃるでしょうね。
でも、抜け出せない方もいらっしゃるでしょうね。

 

なんともきつい言葉で応酬している若い女性。
しかし、おそらく非正規の彼女、
言われたとおりにがんばるしかないに違いない。

こうして対応してもらえるのはまだいい方?で、
居酒屋などに酒類運搬が主な業務だった男性の場合は、
不備ループにすらならず、突然、
給付せずと打ち切られ、肩を落とす、、、

* * *

勇気をもって、真実を伝えようとする番組は貴重だ。
「報道」という名にふさわしい。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。