コロナ下で強行開催された第32回オリンピック。
アスリートたちの夢の舞台を純粋には喜べなかった。
五輪の「請求書」は、国民である私たちに回ってくる。
《政権には、このツケをを払ってもらわなければならない。
政治家に責任をとらせる責任は私たち国民にある》
〈AERA〉にあった上野千鶴子さんの主張に、
私はまったく同感である。
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「あくことなき好奇心と、社会の不公正に対する怒り」に
突き動かされ、女性学のパイオニアとなったという上野さん。
激烈な競争を勝ち抜いた新入生を前に、
二年前、東京大学入学式で型破りな(単なるお祝いではない)
祝辞を述べられ、大きなニュースとなったのは記憶に新しい。
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フェミニズム思想とは、
弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想だと説く。
がんばれば報われると思ってここまで来たかもしれないが、
世の中には、がんばっても報われないひと、
がんばろうにもがんばれないひと、、、たちがいる。
「あなたたちのがんばりを、
どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、
恵まれないひとびとを貶めるためにでなく、
そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして、強がらず、自分の弱さを認め、
支え合って生きてください」
「どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、
生きていける知を身につけてもらいたい」
「ようこそ、東京大学へ。」と若人に希望を託した。
信念に満ちた上野さんの深い言葉は真っすぐ胸に響いた。
テニス仲間である知人が、息子さんとともに、
このすばらしい祝辞を会場で聴くことができたのは
なんと幸せなことだろう。
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富山県出身、金沢二水高校卒。
敬愛する友人の話では、上野さんの手元にも、
武生ルネサンス発行の『旧暦絵暦』があるらしい。
テレビの画面でお目にかかるだけなのだが、
私は上野さんの大ファン。
上野さんの発する言葉をしっかりキャッチしたい。