小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

津幡町PTA大会で&リクエスト本『がんと向き合って』

10/20(日)「津幡町PTA大会」が福祉センターを会場に開催され、表彰式や「本を描くことの楽しさ」と題した基調講演(対談:池田むかうさん&衛紀生さん)に続いて「あったらいいな、こんな図書室」のテーマでパネルディスカッションがありました。寺西教頭先生がコーディネーターとなって、池田さん、柳瀬幸恵さん(松任学校図書館司書)、香月ひろ子さん(母親委員会代表会長)と共に、私もパネラーの一人として図書館の取り組みについて話す機会を得ました。講演を含め、これまで津幡町で、本・図書館といった言葉がこれほど繰り返された集会はなかったのではないかと思います。移動図書館車、図書館ボランティア、学校司書の配置、リサイクル本などについて、提案や質問も次々ありました。子どもたちの読書環境を改善し、学校図書室を整備してほしいという親としての切実な願いが、更に、町の図書館への大きな理解へと結びついていくことを感じました。「図書館」を育てていくことは、実は「町」づくりに関わっていくことにもなるのだと思います。今日の一歩は大きい!(まとまった話をするのは苦手です。わかりにくかった方、もっと質問したい方はどうぞ図書館へ!!)

☆『がんと向き合って』(上野創/晶文社)は、リクエストで購入した本、利用者の方から丁寧なお礼の手紙をいただきました。突然がんの告知を受けた26歳の新聞記者の闘病体験記・・・手術、抗がん剤療法、再発・・・涙、激痛、苦悩、不安の中で自分と向き合っていく。「いつか死ぬという現実をときどき意識することは、何が大切なのかを考えることにつながる」という夫、「人はただ生きるために生きていくのではないか」と生きることの意味を見出す妻。若い二人の寄り添う笑顔が眩しい。その上野さんが、出版ダイジェストの紙面で「自分の体験を聴いて(読んで)もらうことによって、自分が励まされる」というプロセスに気づいたと書いている。「すべての人が聴いてもらい、聴いてあげる関係になれば、社会はもっと良くなる」と「傾聴ボランティア」の村田さんは言います。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。