実は、27日のブログの「ある記者さんとの出会い」には、
嬉しい続きがあるのです。
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大阪の詩人・里みちこさんの「出会いの夕べ」から一年。
ふと目にとまった「笑ってがん吹っ飛ばせ」の記事は、
北村記者取材のハートフルな記事でした。
4月14日、その懐かしいお名前に思いきってファックスすると、
折り返し、元気いっぱいのお電話があって旧交を温めました。
そして速達で、
「アートな人 生物画家 熊田千佳慕さん(88)」(3.21)
…還暦過ぎて始めた『昆虫記』、100種の絵めざす…
明治生まれの、米寿の、粋なハマッコ、の《クマチカ》さんとの
ステキな出会いの夕刊記事コピー、
展覧会の立派な記念図録が送られてきたのです。
なんでも、「去年開催した展覧会(朝日新聞社主催)の
美しい記念図録を抽選で100人の方に進呈」と呼びかけたら、
「こんな人がいたなんて!」と、2000人近い応募があったとか。
県内では津幡町立図書館のみ所蔵の貴重な図録です。
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2020年5月19日のブログで紹介した図書館応援団長の
座主祝(ざす・いわい)さんは、大正13年生まれ。
数年前から施設に入所されていて、
3年ほど前からは、私のこともお忘れになっています。
お顔が見たくても、コロナ感染防止で、
お目にかかることはかないませんが、
毎日のように事務室を覗いてくださった姿を思い出します。
『館報つばた』平成12年(2000)6月号の小欄「まちかど」に、
この嬉しい贈りものについて、さっそく記してくださいました。
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「千佳慕」千人の佳人に慕われるという雅号を
もつ画家、熊田五郎著の絵本を目にする機会に恵まれた。
『花と虫を愛して…熊田千佳慕の世界展』という画集で、
日本のファーブルと言われている画家だそうだが
初めて聞く名前だ。
扉には、黒柳徹子の「バラの花びら一枚描くのに
たっぷり一ヵ月かけて描く。細い毛筆の筆の先の毛、
三本だけで描く。私にはその毛が細くて三本と言われても
見えなかった。千佳慕さんは、八十八歳!…」の文。
枯葉を描くのも千佳慕流。
枯葉にも初めは青々とした青春もあったろうに、
いきなり枯葉にしちゃっては可哀そうと
先ず緑の生き生きした葉っぱにあの細い葉脈も
みんな描き、その上から花色やいろんな色で枯葉にさせ、
若い葉っぱは、年をとっていくのだとも。
紙の上で年をとる葉っぱという考えに心惹かれる。
そんな文を読んだ後に見た絵本の花や虫。
細い繊毛の一本一本に込められた千佳慕の気持ちが
伝わってくるようで見飽きない。何物にもある命、
また時の流れという歴史があることなど物の見方の
一面をも教えられた絵本だ。
ふと手にした一冊から千佳慕という画家の花や虫への
心優しい接し方を知る。丁寧に描かれた葉脈、つい
触れてみたくなるような鳥獣の柔らかそうな胸毛等が
何時までも目に残り、暫くの間豊かで楽しい気分を
味わった。…絵本『熊田千佳慕の世界』は、
ご縁があって町の図書館に届けられたもの…。(ざす)