「ザ・ベストテレビ2022」全6回が終わりました。
日本社会のさまざまな問題が浮き彫りになる
見応えのあるドキュメンタリーでした。
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◇NHK「”玉砕”の島を生きて~テニアン島日本人移民の記録~」
極限の悲惨な戦地で必死に生き抜いた移民たちの貴重な証言記録です。
戦争は必ず悲劇を生む。
戦争の闇は果てしなく、噤まれていた悲しみの記憶は、
私たちの想像を絶するものでした。
ディレクターの太田直子さんが、寄り添い、心を通わせ、
聴きつづける中で、時が流れ、
深い傷が少しずつほどけていきました。
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局をあげての渾身の取材の中から、真実が次々に明らかにされる。
市民は誰に助けを求めればよいのか
安全を守ってくれるのは
地元警察でも、県警でも、公安委員会でも、県議会でもなかった。
悲痛な声を受けとめるはずの組織は全く機能しない。
ずさんな捜査と組織ぐるみの隠蔽体質、、、
当時の会議のメモは全て廃棄したという委員会。
検証が不可能な状態の中で
粘り強く追及したメディアの力が唯一の良心でした。
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メディアの役割とは
過去の問題を忘れさせない、今の問題を見つめ、これからに備える…
コメンテーターのおひとり、ヴァージル・ホーキンスさんの言葉に頷きます。
そして、公平、公正な、信頼できるメディアを守り、育てるのは
私たち市民なのだとあらためて思うのです。