20年前に発行した桜色の『図書館だより 2003春/No.19』(平成15年4月発行)、その巻頭に金子みすゞさんの詩を掲げました。
***
《蜂と神さま》
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。
~・~・~・~
今年は童謡詩人・みすゞ生誕百年の年。
彼女の美しく清らかな魂に出会う時
戦争の悲惨さ、愚かしさ、空しさに
誰もが気づかされることでしょう。
平和という言葉の崇高さ
生命の不思議のつながりを考える
センス・オブ・ワンダーの
図書館でありたい。
共に育てましょう。
育てるのは私たち…
***
『図書館だより 2003夏/No.20』(平成15年8月発行)の巻頭言です。
「思いっきり大好きな本を読もうと駈け込んで来る子、友だちと一緒に読書感想文用の本や科学研究の参考書を探しに集まってくる子たち、カードを作りに来た親子連れ・・・夏休み!!です。昨年にも増してにぎやかな光景が図書館で繰り広げられています。この春、4月23日の「子ども読書の日」に各都道府県から選ばれた「こどもの読書活動優秀実践図書館」51館のひとつとして《文部科学大臣表彰》を受け、町内外の方たちから次々と温かいお祝いの言葉をいただきました。たった7年前にスタートした小さな小さな図書館…子どもたちも大人も、共に育ちあう不思議いっぱい《センス・オブ・ワンダー》の図書館として、さらに大きな一歩を踏み出しましょう!」
***
2003年(平成15年)は、前年度の内灘町立図書館に続き、津幡町立図書館が文部科学大臣表彰を受けるという嬉しいスタートでした。まだ日の浅い、小さな図書館の快挙をみんなで喜びあった年でした。
この大臣表彰は、2000年(平成12年)が「子ども読書年」と制定されたのを機に「平成14年度から、国民の間に広く子供の読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子供が積極的に読書活動を行う意欲を高める活動を推進するため、特色ある優れた実践を行っている学校、図書館、団体・個人に対し、表彰を行う」こととなっています。審査方法は「各都道府県、都道府県教育委員会に対し、子供の読書を推進する活動が顕著な学校、図書館、団体・個人のそれぞれについて推薦を依頼。外部有識者から成る審査会委員の審査を経て、被表彰者を決定する」というものです。
☆今年は珠洲市市民図書館が選ばれたそうです。おめでとうございます。
***