小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

トトロの森文庫(徳田照美さん)10周年&ブックトークの会

5/26(月)休館日

☆午前中、スタッフたちと泉野図書館で開催された「トトロの森文庫」(主宰・徳田照美さん)の10周年記念講演会へ。オアシスホールはお話グループや文庫、図書館関係者でいっぱいでした。講師は全国各地で昔話大学を開講されている小澤俊夫先生、演題は「昔話が語る子どもの姿」でした。

徳田さんの語った「うまかたやまんば」をもとにして、東西の昔話や音楽を例に挙げながら、昔話の「文法」について詳しく解説されました。「子どもが育つこと」について示唆してくれる昔話、民族の共同の記憶としての昔話、その昔話から命の厳しさを知り、他の多くの命のお陰を知り、生きていることへの感謝の念を持つ一歩となるのですと結ばれました。子どもたちが欲する限り、生の声で読んで、きかせてほしいとも。小澤先生の貴重なお話をきく機会を与えてくださった徳田さんに感謝します。

☆午後は県立図書館での「ブックトークの会」へ。ブックトークを始めて20年というベテランの小寺啓章さん(兵庫県太子町立図書館長)の講座です。「どろぼうをつかまえろ!」のテーマでブックトークの実演。学校へも出かけていらっしゃる経験豊富な小寺さんは、ブックトークはかなりおせっかいな仕事?かもしれないと笑いながら、実践の積み重ねの中で得た具体的な注意点について話してくださった。

ブックトークは決して技術ではなく「楽しみの分かち合い」であり、自分の大好きな本を紹介すること、そのためにも学校でのブックトークはクラスの子どもたちのことを前もって熟知しておくことが必要であること、また「驚きと発見」を率直に伝えるためにはその人の生き方自体が問われることなど、ブックトークの原点に触れる講義でした。(昨日から“図書館”三昧です) 

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。