小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

「草木染・手織り 河合和子 紬のショール展」にて

野々市の「工房shop SAKAI」で
企画展「草木染・手織り 河合和子 紬のショール展」が
開かれています。10月6日、今日6時までです。

河合さんは「古典をたのしむ」読書会でご一緒していたKさん。

https://hitokoto2020.hatenablog.com/entry/2020/05/29/182648
(一枚のはがき)


9月30日の北陸中日新聞で、企画展の記事を見つけました。
脚の具合があまりよくないらしく読書会もずっとお休みで、どうされているか気になっていたところでした。
この機会に染め織も拝見したいし、、、なんとか方法を考えたけれど、一人で野々市へは難しい。夫はジュニアの練習時間までに戻らなければならないが、少々の時間ならアッシー君になろうかと言ってくれる。けれど、翌日から四、五日の予定で一緒に名古屋に出かけることになっていてその準備もある、、、この際、無理しない方がよさそうだ。滞在予定が短くなるやもしれぬ、と内心考えました。

やっぱり、、、でした。
三日間で帰宅しました。
その翌日、夫の運転で野々市へ出かけました。

残念ながら、河合さんはいらっしゃいませんでしたが
草木染の布をショールに仕上げられたという方が
あれこれ説明してくださいました。

カリヤスや藍草、、、
河合さんの自宅の周辺に生えている草木で染めた糸、
気の遠くなるような細かな作業のこと、
志村ふくみさんとのこと、

お話をうかがいながら、
やさしげな色あいの布の手触りをたしかめながら、
あの山奥のおうちで、ひとり糸をつむぐ河合さんの姿を
思い浮かべました。

ゆっくり見ていたらいい、と、夫は車へ。

このひと言がよかったのだと、
後になってつくづく思うのです。

***

その方は、昔のアルバムを開いて
舞台衣装の刺繡や、着物のリメークなどを手がけていることなども話してくださったり、
河合さんとの関係を尋ねたり、尋ねられたり、、、

私たちが津幡からの訪問者と知って
津幡に住んでいたご両親のことに話が及びました。
津幡の相窪、、、


“相窪なら山崎…久雄先生と弥生先生…”

“私の親ですけど”


思わず息を呑みました。
なんと思いがけないことでしょう。
目の前の方が《山の家/昭和の音と映像資料館》の娘さん!

「昔ばなしクラブ」の創設や「センス・オブ・ワンダー」上映会、
図書館のビデオ制作などにも協力してくださいました。
内灘町の水上裕規さん、輪島の藤平朝雄さんにも出会わせていただきました。
小さな図書館をいつもあたたかく応援してくださったご夫妻でした。

娘さんがいらっしゃることも知りませんでした。
あまりの突然のできごとに、互いに胸がいっぱいになって、
ハグせずにはいられませんでした。

不思議な糸で紡がれた出逢いです。

***

吉多三菜(SANNA)さん

・・・名刺パンフには・・・

☆お手持ちで、愛着のある〈自然素材の布、綿・麻・絹/アジア・アフリカなどの民族布/日本の着物〉など、長く使っていただけるようリメイク、リフォームいたします☆

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名古屋での夫の活躍報告は次回ブログに。

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。