2002年8月2日のブログに、
【M君が教えてくれたこと】を書きました。
Mさんのお陰で、
秋山ちえ子さんの「談話室終了」の情報を知ったこと、
その二年前の「大発見」についても自慢した記録です。
(リンクすればいいのでしょうけれど、自信がなく…、
よろしかったら探して読んでくださいませ。)
* * *
今も、仕事の帰りに図書館に立ち寄っているらしいMさん、
新図書館でも彼の音読は続いているのでしょうか。
☆~・~・~・~・~☆
あれは、2000年8月29日の夕方でした。
前日は月曜日で休館日だったので、
その日、彼は二日分を読まなくてはなりませんでした。
どの新聞から読むかは、彼なりのルールがあり、
それらの見出しを丹念に一字一句、音読するのです。
日経新聞を読む段になって、
彼の「違う!」と言う言葉に驚いたスタッフが、
事務室に知らせに飛んできました。
41201になるべき数字が41101になっている!
Mさんは、欄外の数字がおかしいことに気づいたのです。
欄外の数字をだれがいちいち気にかけるでしょう。
虫眼鏡があっても、とうてい私には気づけそうもありません。
この数字の謎を知りたくて、ステキな発見を自慢したくて、
すぐに新聞社に知らせました。
あちらでも、不思議な数字について調査されたらしく、
本社制作局長のUさんからお詫びとお礼の電話がありました。
日本中で誰一人、気にとめなかった数字のミステリー!
決してミスなど追求したいのではありません。
できればどうか
小さな☆マークをそっと~~
翌日の番号の頭につけてもらえないものでしょうかと
無理を承知で頼みましたが、
それはどうしても難しいようでした。
三日後、局長さんから、
【29日付け号数ミス指摘への御礼】のお手紙が届きました。
迅速で、誠意が感じられる対応でした。
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「~8月29日付け日経朝刊で発行号数の誤りをご指摘頂き、
心から感謝申し上げます。弊社といたしましては真に恥ずかしい
ミスで恐縮しております。
31日付けの朝刊1面に訂正を掲載いたしました。
弊社では現在新聞製作システムを全面更新中で、新旧のシステム
が併存しております。紙面の最上部の年月日や号数、ページ数の
部分(欄外と呼んでいます)は一部旧システムで作っておりまし
たが、制作上の手違いで三桁目の数字を誤ったまま作り、一部地
域で印刷、発行してしまいました。ご指摘を受け、今後ミスの無
いよう対応策を取らせていただきました~」
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【29日付本紙欄外の発行号数が
「第41101号」とあるのは
「第41201号」の誤りでした。】
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一面のコラムのすぐ上に掲載された
40文字に満たない訂正記事は無表情で、
ほとんどの人が読み飛ばすに違いないけれど、
私にはキラキラ光って見えました。
同封された《ささやかながらお礼の気持ち図書券》を
通所している「やまびこ学園」に早速届けました。
飯田園長さんは、思いがけない朗報に大いに喜ばれ、
ぜひ図書館で渡してほしいということになって、
お母さんはその時初めて、Mさんと一緒に来館したのでした。
* * *
今日の中日新聞は「第24985号」
日経は何号になっただろう?
あれ以来、
わずか数行の記事や名もなき被害者たちの数字の裏に
見えないドラマが隠れていることを
強く意識するようになった。