小さな図書館のものがたり

旧津幡町立図書館の2005年以前の記録です

「センス・オブ・ワンダーの図書館」と呼ばれていた旧津幡町立図書館。2001-2005年4月30日までの4年間、そこから発信していた日々の記録「ひと言・人・こと」を別サイトで再現。そこでは言い足りなかった記憶の記録が「小さな図書館のものがたり」です。経緯は初回記事にあります。

自然

いつのまに?椿

ミョウガは出ていないかと先日、裏庭を探していたら、あれっ? 植えたはずもない所にツバキが背丈を超えて繁っている。茶色い小さな硬い実が二つ。 庭で育った紅い千日紅といっしょに玄関の棚に並べておいた。 いつのまにか皮がはじけて二つと三つ、褐色の種…

岩井文庫の中に「銀の滴降る降るまはりに」

2003年は知里幸恵さんの生誕100年でした。そして昨日は…没後100年の命日でした。 今夜の名著は~銀の滴降る降るまわりに~ *** 23年前、知里幸恵さんのことを記した文があります。図書館が開館して三年目を迎えた平成10年の暮れのことです。津幡町文化協…

『石川野性植物 私の出会った草木達』との出逢い

…《小さな図書館のものがたり》で紹介していた知里幸恵。僕がその存在を知ったのは、金沢にいる時だったと思います。津幡町立図書館のブログを見たのがきっかけだったかもしれません… そうでしたか、新しいブログも訪ねてくださっているんですね。友人からの…

第13回 遊書会作品展にて

「一面のひまわり畑児ら走る 」 主宰の元子さんの句に迎えられ、「遊書会作品展」ゆっくり見てきました。子どもたちと大人たちの作品が溶け合って、伸びやかでほのぼのとした雰囲気でした。 コスモス、すず虫、まつ虫、渡り鳥、木の実、雲や草や夕焼、野菊… …

センス・オブ・ワンダーの『絵暦』

玄関に飾ってある屛風仕立ての絵暦は旧暦です。 旧暦では、昨日から八月、〈葉月〉です。カレンダーの日付と微妙にずれているので、うっかり開き忘れることもたびたびです。 「新月」の日から一日が始まります。「三日月」~「上弦」~「満月」~「下弦」、…

庭で羽黒蜻蛉は何してる?

夕方のことです。庭の地面の上で、何か小さな黒いものがちらっと動いています。ガラス越しに目を凝らすと、それはどうもトンボのようでした。 *** 小さい頃、夏休みに田舎の叔母の家に遊びに行くと、近くを流れる川面をひらひらと飛んでいたトンボです。 …

チョウ目の主体は?

ヤマアジサイのクレナイのお隣で、青紫のガクアジサイが色づき始める。今年はせっせと水やりをしたせいか、例年にもまして色鮮やかだ。 友人から分けてもらったコスモス苗は3ヵ所に植えてみた。玄関前のはまだ蕾も見えず、どんな色が咲くのかしらん、白?ピ…

梅枝尺はピラカンサスが好き

息子から立派な紫陽花の写真が届いた。我が家のはまだまだ蕾。 その隣のヤマアジサイの「クレナイ」は5、6年前、友人からもらった一枝。今にも枯れそうな細い枝だけれど可憐な花をいくつも咲かせている。白から紅色に変化する装飾花の艶やかさははっとするほ…

毎日…あたらしい私

5ヵ月ほど前だったか、《令和の寺子屋》プロジェクトというTV番組を見た。会場は豊臣秀吉所縁の醍醐寺、生物学者の福岡伸一ハカセが、20人ちょっとの小学生に授業を展開した。 生命ってなんだろう?全ての生物はなぜ必ず死を避けられないのか?死の意味とは…

タンポポの綿毛

どんなに遅い時間になっても、休みの日にも、《ひと言・人・こと》を書き続けた20年前、図書館からの発信の原動力はなんだったろうと思う。朝から晩まで自由な時間がたっぷりあるのにね、今は。 ひどい戦争。温暖化に拍車をかけるどころか、ヒートアップ!地…

甘いものが好き…

ちょっとブログをお休みしていたら、友人からご機嫌いかがと問い合わせ。はい、変わらず元気です。 長靴を履いて、玄関先の植木鉢に水やりしたり、家の周りの小さな畑と庭を一巡したり、土いじりを愉しんでました。ついつい戸外の時間が長くなりました。 ミ…

能登からの通信

巣作りに余念がない若いスズメたち。今年も、テニスコートを見わたすパーゴラの錆びた鉄骨の四方の穴に、カップルたちが出たり入ったりしている。鶯の声も竹藪あたりから聞こえる。 ウグイスって若草色でしょ?それはね、メジロ!、、、ブログで学んだ私は自…

小さな町のプロテニスプレイヤー

はっとするような桜吹雪!!風もないのにちらちら、はらはらと降りそそぎ運動公園へ向かう坂道はみるみる桜色に染まってあまりの見事さに車を停めてしまいました。数日前のテニス大会の日は満開になったばかりの桜並木道でした。 * * * 4月7日に開かれた…

お花見に誘われて

数日前、夫と訪れたときにはまだ八分咲きだった森本の北部公園、昨日はすっかり満開でした。 友人たちの発案で、前日にいきなり決まったお花見会。木陰にシートを広げて、四人で足を投げ出して美味しい玄米弁当をほおばっていたら薄ピンクの花びらがひらり~…

《ひとりぼっちの映像詩》のお知らせ(今夜10:00)

今夜10時からEテレで《福島モノローグⅡ》が再放映があります。心に留めたい番組、ぜひご覧いただきたくて、急ぎお知らせします。 東電福島第一原発から15キロ圏内にある富岡町にとどまり、電気も水も止まった故郷で、ひとり闘う松村直登さんのドキュメントで…

人とくらしたワニのおはなし~その2~

3月30日の地元各局の夕方のニュースは金沢気象台のサクラの開花発表。ソメイヨシノの標本木を見上げて、お二人の職員が数えます。午前中はまだもうちょっとでしたが…午後になって、一つ、二つ…五つ、「六個咲いていまして開花基準を満たしているので開花です…

人とくらしたワニのおはなし

「雪すかしに明け暮れた2月でしたが、今日は暖かくなりそうですね。スペインに住む友人のYさんから紹介された本です。」 とっておきの情報を教えてくれたのはモモリンさん。 『人とくらしたワニ カイマンのクロ』(福音館書店/2022.2.10) Yさんの友人、マリ…

『雪国のスズメ』に逢えました

気象予報の通り、昨日は雪が激しく降りしきる日。相互貸借で借り受けた本の期限がきてしまって、雪の中を出かけました。もっとじっくり読んでいたいけれど、相互貸借本の延長は望めません。 * * * 『雪国のスズメ』(佐野昌男/精文堂新社/1991.4)1974年…

ある鍛金作家との出会い(その二)~寄贈の本

図書館には、さまざまな寄贈本が届きます。政治や宗教の布教、特定の企業のPR資料等はお断りするのが一般的です。 自費出版物寄贈については、以下に該当する資料は受けつけることができないと明記している図書館もあります。 自分史、家系に関する著作 小説…

新聞

若い人たちだけでなく、新聞を購読しなくなった人たちが増えているらしい。ネットで新しい情報が簡単に手に入る時代、紙媒体の書店が減っていくのと同じ流れなのでしょう。 我が家は、早朝の新聞から一日が始まります。目覚めの早い夫が老眼鏡をかけ、布団の…

私たちの新年ウォーキング~ことり

今年も二人だけでしたが、幸せにも、お正月らしくゆっくり過ごし、元気にウォーキングをすることもできました。 * * * 元日の午後は、恒例の森林公園へ。(新型コロナの前年までは、帰省した娘も一緒でした) 公園内の山道は積雪30㎝、持ってきた長靴に履…

《みるくぺーぱ》~透光の樹~

和代さんから渡された二枚のハトロン紙がある。A5サイズの褐色の紙に、横書きで、彼女らしい細かな文字が連なった読書感想文。1999年の春に書かれた一枚とおそらくその翌年頃の一枚。 20年、眠っていた彼女の想い…を ブログを始めたおかげで、こうして紹介で…

《みるくぺーぱ》~春の風のおもいで~

・愛車ヴィッツにかわり、これから(の数年…?) まっ白い軽のMが私をサポートしてくれる。 ・鉄砲撃ち名人のYさんが立派な自然薯を手に来訪。 これまで、年末になると熊や猪肉を頂くことがあったが、 92歳ともなり、とうとう現役を引退された。 ・森林公…

一枚の《みるくぺーぱ》

《こんにちは. カレンダーを見ながら 指折り数えていた4月になりました. さてさて. 消費税. UPの4月.カントリーパパも や・む・な・く はなはだ心苦しく..5%計上させていただくことになり..よろしくご了承 お願い致します (一同礼)》 ◎ モーちゃんたちの …

10年を想う

10周年の「この10年を一言でまとめると~」の特別お題にのっかって、つい簡単にまとめてしまったけれど、10年の日々を振り返ってみると、すんなりまとめられるものではないな~と、つくづく、、、しみじみ、、、思う。 2011年3月、10年前のあの日、ちょうど…

十五夜の満月

昨晩の部分月食、幻想的でしたねぇ。午後6時過ぎにほぼ皆既月食となって、一時間後には下半分が明るくなって、二時間ほど過ぎると、もう十五夜の満月でした。 夜風は思ったより肌寒くて、あったかいブランケットを纏って、いつまでもこのまま空を見上げてい…

刈込池の紅葉

木に触れると、電磁波の影響をアースとなって地面に流してくれるそうで、よく木に抱きついているって、ある方のブログにありました。 ついこの間、私も、ハグして、ほおずりしてきたのです、ブナの木に。 前日も、翌日も雨。その日だけが絶好の秋晴れ。 テニ…

宮沢賢治の世界に浸った一週間

おもいがけない嬉しいできごとがあって、一週間前の秋晴れの日、久々にeccoの赤い靴を履いてルンルン気分で、読書会《宮沢賢治を読むつどい》へ。細川律子さんを囲んで8人です。 いつものように、みんなで「星めぐり」の歌をうたい、『注文の多い料理店』の…

秋晴れの日

総裁選一色のマスコミ報道にうんざりし、「赤木ファイル」に黙し、学術会議会員の任命拒否を追認する政権に危機感を強く感じていた時、真鍋淑郎さんの「気候物理学」分野でのノーベル賞受賞は朗報だった。その原動力は「好奇心」、アメリカ国籍をとられた理…

小さな図書館があった…

蔵書12,000冊、小さな図書館が誕生したのは1996年夏。なにもかも、ひとつひとつ手探りの9年間でした。 「この7月10日で、オープン一周年を迎えようとしております。これまでに約87,000冊、町民一人あたり約2.7冊の本が貸し出されたことになります。 4月から…

旧津幡町立図書館の記録「ひと言・人・こと」はこちらです。